企業兼大株主新日本空調東証プライム:1952】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

当社の方針のひとつに「技術開発や異業種とのコラボレーションによるイノベーションにも積極的に取り組み、将来に向けて一歩先の先鋭的技術(テクノロジー)の取得と活用に努めます。」と掲げています。

これらの技術開発やイノベーションを具現化するにあたっては、技術開発研究所をはじめとする各事業部門などの全社組織に加え、有力な技術を持つ企業や大学などの社外パートナーと連携を図り、技術融合させながら展開しています。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は、469百万円であります。

なお、これらの研究開発成果や当社の保有技術をSNK「e-Labo®」として技術開発研究所にショールームを開設し展示しています。

(主な研究開発活動)

1) 微粒子可視化技術を核とした「ソリューション事業」の深耕

微粒子可視化技術の適用範囲の拡大と技術の深耕に向けた活動を継続しています。リアルタイム画像解析によって得られる粒子の粒径や個数を高い信頼性で検証できる装置を独自開発すると共に、当社が開発した微粒子発生量評価装置「P-Wind™」の定量計測性能を大幅に改善させ、その適用範囲を拡大させました。

2) 天井裏調査ロボット「VoOE」(ボーイ)を開発

既存建物などの天井内に設置されている空調設備機器、ダクト、配管、ならびに配線類の調査・点検作業に活用する天井裏調査ロボット「VoOE」を開発しました。本ロボットの活用により、これまで人が天井内に入り行っていた設備などの調査・点検作業の省力化と高品質化を実現し生産性向上に寄与させます。

3) オゾン清浄装置「Ex-ViC」(エクスヴィック)を市場投入

空調機内やフィルタなどに付着する病原性微生物の不活化・低減対策と臭気対策を目的に開発したオゾン清浄装置「Ex-ViC」の販売を開始しました。本装置は株式会社オーク製作所が有する、有害なNOxを含まないピュアなオゾンを生成する「pureO(ピュアオー)」技術に、当社の空調制御技術を組み合わせることでNOxフリーな低濃度オゾンの安定供給を実現するものです。当社はフィルタを用いた従来の空気清浄化技術に加え、本装置を含む様々なソリューションの提供により、空気質および環境衛生に関する改善・解決に貢献してまいります。

4) 微生物燃料電池を用いた「次世代大気中CO2固定化技術」の研究開発の推進

2021年より国立大学法人東北大学大学院工学研究科の佐野大輔教授とともに微生物燃料電池(MFC:Microbial Fuel Cells)を利用した二酸化炭素ガス回収・固定化技術の実用化研究を進めています。本研究は、下水由来有機物(下水汚泥)をMFC に供給し、空気から二酸化炭素ガス分離回収(DAC:Direct Air Capture)を行う世界に類を見ない取り組みです。下水汚泥消化とMFC活用によるDACを組み合わせることで下水処理におけるLCCO₂ニュートラル(下水処理における全ての段階でのCO2発生量から吸収量を差し引いた合計をゼロにする)の実現に繋がることが期待されています。

5) 温熱指標計算アプリ「THERble(サーブル)」の開発と一般公開

室内環境や工場環境などで用いられる汎用的な温熱指標をiPhone・iPad上で計算できる温熱指標計算アプリ「THERble」を開発し一般公開しました。各種測定データを入力することにより、室内温熱環境評価の主要指標であるPMVやSET*、夏季の屋外環境の主要指標であるWBGT、重労働環境での熱ストレス評価指標であるHIS、冬季屋外での体感指標である風冷指数WCI、一般的な体感温度としてNETなどの温熱指標を計算できます。本アプリは、建築設備技術者だけでなく、一般の方々にも熱中症対策ツールとして、無料でダウンロードしてご使用いただけます。

6) エアカーテンを活用したゾーン空調システム「AC Zone(エーシーゾーン)」の開発

当社は中部電力株式会社、中部電力ミライズ株式会社と共同で、大・中規模の工場のお客さま向けに、快適な作業空間の提供と省エネを実現するゾーン空調システム「AC Zone」を開発しました。本システムは、作業空間をエアカーテンで仕切り、空調設備を運転させることにより、柱や壁を設置することなく空間内を快適な温度に保つことができるゾーン空調システムです。建物構造の制約を受けることが少なく、新築・既築を問わず、様々な工場に設置可能で、さらに、エアカーテンにより、空調からの冷暖気を作業空間に閉じ込めることができるため、エネルギー消費量の約40%削減を実現しました。

7) データセンター向け「シミュレーション技術」の高度化

近年高負荷化、高密度化、ハイパースケール化するデータセンターの空調システムにおいて、新たなシステムシミュレーション技術を確立しました。当社は物理モデリング言語Modelica(モデリカ)で記述したシステムモデルを用いたシミュレーションによって、変動する外気条件やサーバの運用状況に対して、空調機器類の運転・制御状況を正確に把握し、消費エネルギーを解析することにより、様々な空調方式や条件に対して精密に解析を行う手法を確立し、高効率・省エネとなるシステム構築の実現を可能としました。

8) 小型空調機用ダクト接続型空気清浄装置「L-ViC」(エルヴィック)を市場投入

室内空間における安全・安心な空気環境の提供と感染症対策を目的として開発した、空調ダクトに接続可能な空気清浄装置「L-ViC」の販売を開始しました。本装置は、電気集塵機などの原理として広く普及している放電技術(コロナ放電)を利用したユニットで、感染源が通過する際、電位差による吸着除去、生成された微量オゾンによる殺菌、不活化させます。天井などの狭い空間に設置することが可能であり、ホテル客室や病院などの天井埋込型のファンコイルユニットやエアコン用に利用可能です。

9) 熱負荷予測AI機能を搭載した「EnergyQuest® Cloud」(エナジークエストクラウド)を開発

空調設備の省エネ・省CO2に貢献する当社独自技術である熱源最適制御システム EnergyQuestを改良した「EnergyQuest Cloud」を開発し、2023年5月初旬から市場投入しました。空調設備の熱負荷を高精度に予測するAIを搭載し、省エネ効果を高めた精細な運転制御を可能にすると共に、熱源機器の運転状態を把握するための遠隔監視機能や、制御演算の高速化など様々な改良を加えました。更に、クラウド化によりサーバのメンテナンスや設置スペースが不要となると共に、イニシャルコストの低減を実現しました。

PR
検索