企業兼大株主NECネッツエスアイ東証プライム:1973】「情報・通信業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、コミュニケーションを事業ドメインとし、企業、通信事業者、官庁・自治体、社会インフラ事業者といった幅広いお客様にシステム・サービスを提供する「コミュニケーションサービス・オーケストレーター」であります。通信インフラの施工からはじまり、時代の変化に合わせて企業のネットワークのSIや働き方改革などのソリューション・サービスへと事業を拡大してきた「施工力を有するSIer」という独特のポジションを築いております。日本全国に営業や多様な技術者、各種サービス拠点を有し、お客様のインフラを素早く高い技術でサポート出来ることや、お客様の現場に根付いたサービスを提供出来ることが当社の特徴の1つになっております。このような特徴を活かし、様々な製品やサービス、ネットワークなどをインテグレートして、お客様に使いやすいものとしてご提供するのが当社の付加価値であり、NECグループとして要求される高い技術力・信頼性を、NEC製品に限らず、お客様のニーズに合わせたマルチベンダーサービスとして提供しております。このような当社の付加価値を強化するために、最先端/ベンチャー技術を含む様々なパートナーと共創するとともに、様々な製品・サービスを自ら使いこなし、その効果を実証した上で、時代に先駆けてお客様に使いやすい新たなサービスとして素早く創造し提供していくことに取り組んでおり、このようなイノベーションの加速により、成長力、収益力の強化を図ってまいります。

 また、当社グループでは2017年1月に、これまで培ってきた価値観やDNA、将来を見据えた目指す姿・企業像などを明文化した「私たちNECネッツエスアイグループは世界中の人々が安心・安全で豊かな明日を過ごせるよう、長年培ってきた確かな技術と信頼のサービスで海底から宇宙まで、つながる社会を支え、より快適で便利なコミュニケーションをデザインし続けます」というNECネッツエスアイグループ宣言を制定いたしました。

 これに基づき、当社は、自社の強みを活かしパートナーとの共創で新しいバリューチェーンをプロデュースするコミュニケーションサービス・オーケストレーターとして、「コミュニケーションで創る包括的で持続可能な社会」の実現を目指しております。これは、コミュニケーション技術により世界中のすべての人が十分な情報に接し、教育や医療等が格差無く受けられる社会、自由なコミュニケーションにより世界中の壁が取り払われた平和な社会、コミュニケーションによる知恵をあわせてあらゆる社会課題を解決する社会であります。当社は、この目指す社会像への貢献と自社の持続的な成長実現のための重要な取り組みとして「マテリアリティ」を6項目特定しております。

 社会の持続的発展のための優先的な価値提供のマテリアリティとして、「誰もがより活き活きと働ける環境の創造」、「先進テクノロジーを活かした楽しく豊かな街づくり」、「発展する社会の安心安全を支える万全なサービスの提供」という3つを掲げ、コミュニケーション技術の活用や幅広いパートナーとの共創等を通じて2030年までに実現させてまいります。

 さらに、社会にこうした価値を創出し続けるために、「健全で透明性の高い経営の徹底」をベースに「新たな価値を創出するイノベーション力の強化」、「一人ひとりが活き活きと輝く環境づくり」といった特に重要な自社成長のための3つのマテリアリティを実践することで、自社の経営基盤の強化にも取り組んでおります。

 また、気候変動が深刻化してくるなかで、持続可能な社会の実現に向けて、自社だけでなくパートナーと連携して環境負荷の低減を図るとともに、お客様の環境課題の解決に向けたサービスの提供を進めてまいります。

 当社グループはお客様にとって必要不可欠なパートナーとして、より一層ご満足頂けるサービスを提供するとともに、高い競争力と収益力を備えた存在感を発揮する会社として、企業価値の向上を目指してまいります。

(2)経営戦略

 現在、世の中では感染症への対応や国際的緊張の高まり、地球温暖化に伴う気候変動問題、人口の増加に伴う食糧問題、日本においては少子高齢化に伴う労働力不足や自然災害など、持続可能な社会の実現に向けて様々な課題に直面し、社会構造や人々の暮らしも大きく変容してきております。また、ボーダレス化の進行により、国籍や業種、既存の枠組みといったさまざまな垣根が無くなりつつあり、そのなかで社会や企業は、経営スピードを上げ、国際競争力を高めるために、ビジネスモデルやプロセス、労働生産性・働き方の革新を迫られております。

 一方、テクノロジーの面では、CAMBRIC(※1)などのデジタル技術の進化や5G(※2)に代表されるネットワーク技術の高速/高度化など、大きな変革の波が訪れており、足元では、新型コロナウイルス感染症を契機として、新しい生活様式(ニューノーマル)に向け、この変革の波が加速しております。

 当社は、このような動きに対応し、デジタル領域と5Gをはじめとする次世代ネットワーク領域を中長期の注力領域と定め、前中期経営計画期間(2020年3月期から2022年3月期)では、お客様との共創や実践を通じ、デジタル技術を活用したニューノーマルな働き方の推進や最先端技術の利活用に向けた実証に取り組むとともに、それら一部の成果をSymphonictブランドのもと先進的なサービスとして提供開始するなど、「デジタル×5G」時代の到来に備えた準備を着実に進めてまいりました。今後に向けては、これらの取り組みについて社会への実装を進めるとともに、その先を見据えて、「DX×次世代ネットワーク(Beyond 5G)」をテーマとして、成長に向けた取り組みの加速を図っております。

 当社は、中期経営計画(2023年3月期から2025年3月期)において、これまで積み重ねた実践ノウハウと現場を知り尽くしている当社の強みを「実践型&現場密着型コンサルティング」に昇華させるとともに、それを、これまで当社の事業領域である実装、運用フェーズにおける高い技術力・信頼性、全国対応力といった強みと組み合わせることで顧客価値の創造、向上を図ってまいります。

 これにより、お客様との関係性を、ともに新しい社会価値を創造していく戦略パートナーに深化させ、次のビジネスへと繋げていくことでさらなる顧客価値の提供と実践型コンサルティング力の強化を進めていくリカーリングモデルへと当社のビジネスモデルを進化させます。そして、コンサルティングを起点に新たな顧客の開拓を進め、経験、データの蓄積が増えることで、社会・顧客価値の創造力をさらに高めていくという、循環型成長モデルの確立を目指しております。

 このリカーリング・循環型成長モデルを推進するにあたり、以下の3点を重点テーマとして取り組んでおります。

① オリジナルな価値創造の加速

 起点となる実践型&現場密着型コンサルティング機能の強化を進めるとともに、お客様の課題に寄り添った用途別DXサービスメニューならびに共通プラットフォームの強化・拡充を行い、スピード、コスト面と、お客様伴走による最適解提供という両面での最適化を推進します。さらに、それらを通じてお客様やパートナーとの共創実践によるイノベーションを加速し、他社から一歩先んじた新たな提供サービスにつなげるリカーリングモデルを構築します。

② 課題解決力の高度化

 企業、通信事業者、官庁・自治体、社会インフラ事業者といった幅広いお客様向けに蓄積してきた現場力やノウハウに、次世代ネットワーク・インフラの構築力とデジタル・サービスの創出・提供力とを組み合わせることで、お客様の経営課題のみならず気候変動対応などの社会課題の解決につながるより高度なサービスを提供し、サステナブルな社会価値の創造を目指します。

③ “全社”のDXネイティブ化

 業務におけるデジタル技術と次世代ネットワークの活用をさらに徹底し、推進することで、品質・スピード・生産性ならびに収益力の向上を図るとともに、それらをリファレンスモデルとして確立し、お客様への提供を目指します。同時にこれらを担う人材の育成にも注力します。

 なお、事業分野別の取り組みは次のとおりです。

 DXソリューション分野では、現場に根付いた高度なICT(※3)運用サービスと、実践ノウハウを活かした独自のマルチクラウドサービスにより、お客様との戦略的パートナーとしてリカーリングな事業を拡大させてまいります。

 ネットワークソリューション分野では、通信事業者向け事業において、従来のインフラ構築を中心とした事業での信頼関係の上に、DXノウハウを活用して、運用サービスやDXサービスの領域へと提供価値を拡大させてまいります。また、基地局からコアネットワークまでをカバーする高度なインフラ構築技術とDXサービスノウハウを活用し、社会課題解決型サービスの拡大を図ってまいります。

 社会・環境ソリューション分野では、幅広い社会・公共領域での顧客基盤とその提供サービスを熟知した事業ノウハウを基盤に、DXサービスを活用し、地域活性化につながる、安心安全で、環境に配慮したスマートなまちづくりに注力してまいります。また、このようなライフラインを支えるサービス基盤についてもデジタル技術を実装することで、より高品質で効率的な基盤へと強化を進めてまいります。

 これらの取り組みを推進した結果、中期経営計画初年度である当期においては、リカーリングな取引となっている大口の顧客数が拡大するなどお客様との長期的な信頼関係の構築・向上に進展があった一方で、売上高総利益率について前期比で改善したものの当初の想定に届かないなど、お客様に対する高い顧客価値の創造・向上の面では課題が残ったと認識しております。この課題を解決し、戦略進展を加速させるべく、2023年4月に全社横断組織であった新事業開発機能を各事業部門に融合しました。新サービスをより迅速に事業に結びつけるとともに、課題解決型サービスへと事業の提供価値を高めることにより、一層の収益力向上を図ってまいります。

 当社にとって、最大の経営資源は「人材」です。全社のDXネイティブ化を進めるとともに、魅力ある会社としての組織風土のさらなる改善を図り、従業員のエンゲージメント向上に努めております。一人ひとりが活き活きと輝く職場の実現に向け、インクルージョン&ダイバーシティに取り組むとともに健康経営を推進し働き甲斐のある環境を維持・向上させることで、従業員にとっての「身体的・精神的・社会的に良好な状態(well-being)の向上」を支援し、健全な経営とともに、豊かな社会の実現に貢献してまいります。

(健康経営の推進について:https://www.nesic.co.jp/sustainability/social/health/index.html)

 これら戦略の実行により、2025年3月期を最終年度とする中期経営目標としては、前中期経営計画において高まった業績水準をさらに一段向上させ、以下の財務目標の達成を目指しております。

 

2025年3月期

目標

(参考)

2023年3月期

売上高

3,700億円

3,208億円

営業利益

(営業利益率)

340億円

(9.2%)

228億円

(7.1%)

ROE(自己資本利益率)

13%以上

10.0%

 加えて、E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)それぞれの取り組みを推進することが当社の企業価値の持続的な向上に繋がると考え、非財務目標を新たに設定いたしました。今後とも、当社グループの企業価値向上と、社会価値の提供の拡大に努めてまいります。

 

目標

2023年3月期

達成時期/補足

温室効果ガス排出量※1

(Scope 1、2)

89%削減

(2020年3月期比)

24%削減
(2020年3月期比)

2025年3月期まで

高度人材

の育成※2

コンサル人材

190人

39人

2025年3月期

DX人材

1,190人

444人

2025年3月期

次世代NW人材

1,580人

1,216人

2025年3月期

エンゲージメントスコア※3

50%

32%

2025年3月期

女性管理職比率

10.0%

5.9%

(2023年3月末)

2027年3月期

注:エンゲージメントスコア以外は当社単独値

※1.企業として気候変動対応への貢献をさらに加速化、責務を果たすべく、Scope1、2のCO2排出量削減目標を前倒し修正しております。

2023年3月期の削減率については、第三者検証実施前の算定値に基づくものであり、検証の結果変更の可能性があります。

※2.資格/研修等による従来の定義に加え、習得したスキルレベルなどを判定基準に加えたことにより、中計発表時点から定義や目標値を見直しております。

※3.社員と企業の愛着心や信頼関係を数値化したスコア。関連質問6問(6件法(1~6点))で平均が4.5以上となった社員の割合

(スコア:グローバル人事コンサルティング会社 「 Kincentric 社 」 サーベイによる)

※1 CAMBRIC:

Cloud computing、AI、Mobility、Big data、Robotics、IoT、Cyber security

※2 5G:

 第5世代移動通信システムを指し、5th Generationの略。

※3 ICT:

Information and Communication Technology(情報通信技術)の略。

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