企業兼大株主CKD東証プライム:6407】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針について

2023年4月に創立80周年を迎えた当社グループは、企業理念とコーポレートステートメントを一新いたしました。企業理念を「パーパス」に、コーポレートステートメントを「ブランドスローガン」にそれぞれ改定いたしました。

会社の存在意義と目指す方向を定めた「パーパス」は、「自動化技術の探求と共創を続け、健やかな地球環境と豊かな未来を拓きます」といたしました。

 そして、理念体系を包含し、未来に向けた私たちの考えや行動を象徴的に表した「ブランドスローガン」は、「Creating Solutions Together」といたしました。

 この「パーパス」と「ブランドスローガン」のもと、企業の社会的責任や社会的意義に対する意識を高く持ち、これからもステークホルダーの皆様とともに更に社会に貢献できるよう活動してまいります。


(2) 目標とする経営指標について

当社グループは、各事業の経営計画の目標達成を軸に利益を確保しつつ、新しい事業と市場に挑戦するため、売上高、営業利益率の向上と、株主資本利益率 (ROE) を安定的に維持することを経営目標として企業価値の向上に努めてまいります。

(3) 中長期的な会社の経営戦略について

① 事業環境

世界では、依然続くロシア・ウクライナ問題をはじめとする地政学リスクの高まりなど不確実性は高いものの、新型コロナウイルス感染症の鎮静化による社会・経済活動の正常化の動きが進み、緩やかな回復が続くとみられております。また、気候変動とともに高齢化や労働力不足が大きな社会的課題となっており、企業は持続可能な社会の実現に向けた課題解決につながる活動が求められています。

一方、IoT (Internet of Things) やAI (人工知能) などテクノロジーの進展により、ビジネスモデルの変化が進んでおり、製造業においても環境保護への取組みとともに、製品の高機能化や製造工程の自動化・省人化への取組みが一段と加速しております。

社会の価値観や市場そのものが大きく変化し、デジタル化が促進される中、人に頼らない生産設備や、設備の遠隔操作など製造業の自動化・省人化需要の一層の高まり、半導体設備投資といった電子産業における投資拡大、自動車の電動化に向けた需要の増加などを想定しております。

② 長期経営ビジョン及び中期経営計画

<長期経営ビジョン>

当社グループは、上述したパーパス「自動化技術の探求と共創を続け、健やかな地球環境と豊かな未来を拓きます」のもと、自動機械装置と機器商品の開発・生産・販売・サービスを通じて、「技術革新と価値創造によって社会の課題解決に貢献」することを目指しております。

そして、2016年に策定した長期経営ビジョン「10年VISION GO CKD!」を、環境変化に合わせて、2度改訂し、2025年までの10年間における長期目線の取組みを強化しながら進めております。

「より豊かな社会づくりに貢献すること」「社員、そして家族を幸せにすること」「株主の皆様からの期待に応えること」の3つを目標として掲げ、4つの基本方針「新しい事業と市場に挑戦」「グローバル化を加速し海外市場を拡大」「サスティナブルな経営基盤の確立」「人材重視の企業風土を構築」に基づき、高い目標に向かって果敢に挑戦を続け、その結果生み出される新しい価値を世界に示してまいります。

そして、将来を見据えた新たな技術・商品の開発や、海外市場への積極的な展開、お客様第一のサービス体制強化を通じて、すべてのステークホルダーの皆様と共に、真のサスティナブル企業を目指してまいります。


<中期経営計画>

2023年3月期からスタートさせました第5次中期経営計画『Exciting CKD 2025』は、2026年3月期までの4年間の中期経営計画です。長期経営ビジョン「10年VISION GO CKD!」を達成し、次の長期経営ビジョンへつなげる基盤構築の位置づけとなります。事業を通じて社会に貢献し、新たな価値を創出しながら心躍る4年間として、次の10年につなげる意味を込めて「Exciting」といたしました。

成長が見込まれる半導体や電池などの産業、電動事業や新事業、海外市場に注力するとともに、サービスビジネスにつながるカスタマーサービスを強化し、経営効率を向上させながら、経営基盤の強化に取組み、企業価値向上を目指してまいります。

2023年3月期を振り返りますと、自動機械事業では、包装、産業機械ともに社会の課題解決につながる商品を拡充し、機器事業では、自動化・省人化ニーズ、半導体や電池産業など成長する産業に対応した生産能力増強と生産性向上に継続して努めました。また、機器の電動事業では、ラインナップを拡充するとともに、空気圧と電動のベストミックスのご提案を加速させております。

 そして、新事業ではDXを活用したサービスビジネスの展開を進めるとともに、環境負荷低減型商品で新たな価値の創出に取組んでおります。

 さらに海外市場では、米国・欧州・ASEANへの強化を進め、米国新工場は2022年10月から稼働を開始し、欧州ではイタリアの販売会社を子会社化したのちCKD ITALIA S.R.L.へ社名変更が完了しております。ASEANでは需要拡大を見据え、タイ工場への生産移管を進めるとともに、機器商品の新拠点をマレーシアに設立することも発表いたしました。インド工場も建設を開始し、将来、大きく成長する市場に向けた準備を進めております。







(4) 会社の対処すべき課題について

① コロナ後に向けた段階的な移行への取組み

新型コロナウイルス感染症の影響により、社会の価値観や市場そのものが大きく変化し、新しい価値観が定着するなど時代の転換期を迎えています。社会・経済活動の正常化への動きが段階的に進んでいる中、引き続き、リモートワークなどの柔軟な働き方やデジタル化を推し進めながら業務効率向上に取組むとともに、人とのつながりを意識し、レジリエンスを高めやすい環境づくりに努めてまいります。そして、中長期の成長に欠かせない設備投資は状況を注視しながら着実に行い、企業として社会的責任を果たすべく、環境や社会に貢献しながら持続的な成長につなげてまいります。

具体的には、自動機械事業において、薬品用自動包装機はWebを活用したリモートでの機能検査・工場出荷検査 (FAT:Factory Acceptance Test) を持続し、お客様に寄り添いながらサービスを充実させてまいります。

また、機器事業においては、リモートで商品のご紹介やバーチャル工場見学ができるようデジタルコンテンツをより一層充実させ、加えてコミュニケーションやデジタル活用のスキルアップに取組んでまいります。さらに、今後も人手不足などの社会課題の解決に向けた生産現場の自動化・省人化の進展が加速すると予想され、IoT関連機器、センサ、画像処理ソフトなど自動化・省人化に貢献する商品開発により、事業を通じて社会の課題解決と発展に貢献してまいります。

② 中長期的な成長に向けた取組み

新しい価値観が生まれる中、事業環境及び社会的変化を考慮し、2016年に策定した長期経営ビジョン「10年VISION GO CKD!」を2021年に見直しいたしました。

基本方針の方向性は変えず、グローバル化を加速させるとともに、サスティナブルな経営基盤の確立を目指します。また、人材重視をより明確にするため、3つの基本方針から、1つ加えて4つとしております。

a) 新しい事業と市場に挑戦

新事業の立ち上げと新市場の開拓に向け、様々な挑戦をいたします。新しい事業の中で最も注力する電動事業では、当社グループが従前より保有する空気圧機器のコンパクトで力が強くメンテナンスし易いといった特徴に、高精度の位置制御ができる電動機器の特徴を加え、多様化するお客様のご要望にお応えできるよう取組んでまいります。また、グループ会社のCKD日機電装 (株) とのシナジー効果も高め、開発から販売までの取組みを強化してまいります。医薬品市場で培った検査技術を生かした新たな検査装置、安全で働きやすい労働環境を実現するための助力装置 (パワフルアーム) など、新しい技術で豊かな社会づくりに貢献してまいります。

b) グローバル化を加速し、海外市場を拡大

 競争力の高い商品を、地域ごとに選択と集中を進め、海外市場の拡大を目指します。自動機械事業では、中国の薬品製造市場に参入するために、中国市場向け専用機の現地開発と合わせ、サービスを含めた現地対応力を高めてまいります。機器事業では、東北工場を活用し、高機能製品の世界に向けた展開を一段と強化してまいります。米国では、テクニカルセンターの機能強化により、お客様に密着した商品企画と開発を進めるとともに、新たな生産拠点である北米工場によって、現地ニーズに対応してまいります。欧州市場では、アライアンスにも取組み市場開拓を積極的に推進してまいります。このように、海外市場の地域や国毎に合わせた商品開発や事業戦略を展開し、その国の文化や人材を取り込みながら、現地に根付いた活動を推し進め、現地対応力を高めてまいります。

c) サスティナブルな経営基盤の確立

 事業を通じて環境や社会に貢献しながら、持続可能な成長を実現するための経営基盤を確立してまいります。そのためには、デジタル技術や基幹システムを活用し、最適な組織編成で生産性を一段と向上させてまいります。また、CSR (企業の社会的責任) 活動を推進し、環境や社会の課題解決に向けた取組みを進めて、サスティナブルな企業を目指します。

d) 人材重視の企業風土を構築

当社グループでは、「人材重視の企業風土」を経営理念の一つとして掲げており、「人材」を「人財」として企業の持続的な発展・成長のための重要な経営資源と位置付けています。そのため、2021年に長期経営ビジョン「10年VISION GO CKD!」を見直し、社会の大きな変化を乗り越えて成長につなげるため、「人材重視の企業風土を構築」を4つ目の基本方針に組み入れております。

会社をより良く運営していくために、最も人材が大切であると考え、次世代リーダー、グローバル人材に加え、デジタル人材も計画的に育成し、全ての社員が活躍できる環境としくみを整えて、社員のエンゲージメントを高めるための職場づくりを重点化してまいります。

なお、女性活躍推進に関する行動計画については、2030年度までに女性管理職比率10%以上を目標と設定し、推進してまいります。

③ ESG (環境・社会・ガバナンス) に対する取組み

 当社グループでは、社会情勢や事業環境の変化を踏まえ、長期的な視点で企業活動を行っております。SDGs (持続可能な開発目標) のゴールにつながる活動に取組み、ステークホルダーの皆様との信頼関係を築きながら、事業を通じて社会の課題解決と発展に貢献してまいります。

 環境負荷低減型商品について、省エネ、省資源に加えて、ライフサイクルの視点を考慮し、開発・拡販に取組んでおります。また、インフラ・生産工程を改善し、エネルギー使用量の削減に努めております。

 カーボンニュートラル社会の実現に向け、2030年度までにCO2排出量を50%削減 (売上高原単位目標:2013年度比、総量目標:2022年度比) 、2050年度までにCO2排出量実質ゼロを中長期の目標と設定いたしました。徹底した省エネルギー改善の推進、太陽光発電設備の拡充、グリーン電力導入等の再生可能エネルギーの活用に取組んでおります。

今後も、法律、規則を順守し、メーカーとして長年培ってきた自動化技術、流体制御技術を活かした環境にやさしい商品を開発し、お客様にお届けすることにより、地球環境の保全に貢献してまいります。


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