企業武蔵野興業東証スタンダード:9635】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は1920年に、東京都新宿区新宿に於いて映画館「武蔵野館」を開館させて以来、映画文化の多様性を通じて、「人々に夢と楽しみと感動を提供する」という経営理念のもと、映画興行事業を中心に、不動産賃貸事業や自動車教習事業など、お客様のニーズに応えられる複合的なサービス事業展開を念頭に企業経営を行っております。

 今後も創業時の礎に沿い、「映画事業を通じて社会に健全な娯楽を提供するとともに、映画文化の発展に寄与すること」を経営の基本方針とし、お客様の期待に応えられる企業グループ経営を行ってまいります。

(2)目標とする経営指標

 当社グループが主業とする映画事業におきましては、経済環境やその時々の消費マインドが複雑に影響し、予想と実績の乖離が生じやすい事業内容となっております。そのため、特定の経営指標を用いた経営目標は定めておりませんが、資本コストや資本収益性を十分に意識したうえで、収益基盤の強化と中長期的な収益積み上げを目標としております。

(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題

 当社グループの事業は、個人の消費活動の動向に影響を受けるところが大きく、今年5月の新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付け変更が経済効果にプラス影響となることが期待される一方で、依然として物価上昇や不透明な世界情勢なども鑑みれば、引き続き注意を要する経営環境が続くものと考えております。

 このような状況の中、当社グループにおきましては、基幹事業の内、映画事業および不動産事業に重点を置いて経営資源の配分を行うことで、利益の中長期的な積み上げを図り、復配の実現を目指してまいります。また、企業グループとしての多様性・持続性を意識した経営施策にも積極的に取り組んでまいります。

 主業の映画事業部門におきましては、集客力のある良質な作品の上映と収益性・コストを意識した事業運営を通じ、中長期的に事業の黒字安定化を目指してまいります。ミニシアターの存在意義を「映画文化の多様性をより多くの人々に楽しんでもらうこと」と位置づけ、作品の規模にこだわらず、良作・話題作に富んだ上映作品を選定してまいります。また、「新宿東口映画祭」や「カリテ・ファンタステック・シネマコレクション®」等のイベントを積極的に行い、地元商圏との連携や映画ファンの裾野拡大に取り組んでまいります。なお、映画の自社買付配給につきましては、作品の規模や品質、収益性等のバランスを考慮し、より良い映画を買い付け公開していくことで、映画興行との相乗効果を図るとともに、全国の劇場、映画ファンの期待に応えてまいります。また、配信サービス等を活用し、映画との接点を気軽に作り、連動性のある新たな付加価値を構築してまいります。

 不動産事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響も徐々に和らぎつつあることから、賃貸物件の運営安定化および拡大余地を探りつつ収益向上を図ってまいります。不動産賃貸事業では、入居テナントとの情報共有等を通じ、互いに信頼できる良好な賃貸借環境を維持し、賃貸事業の安定的な賃貸収入の確保を図ってまいります。また、不動産管理業務につきましては、入居テナントのニーズへの対応や建物附属設備の安全管理および防災設備の管理点検に細心の注意を払い、受託ビル全体の安全性の確保向上に努めてまいります。なお、不動産販売事業につきましては、消費者ニーズの変化を慎重に見極め、個人向け住宅の販売再開を引き続き検討してまいります。

 自動車教習事業におきましては、少子化の影響を受けるものの、高齢者講習等への注力などにより、基幹事業の一つとして事業の安定化を図ります。運転免許取得者の減少への対応を重要な課題と認識し、入所者の確保を図るべく、引き続き地域社会との結び付きに重点を置き、地元で信頼される自動車教習所を目指してまいります。教習内容につきましては、顧客の多様なニーズに対応した教習コンテンツを充実させ、今後も運転免許取得に係る法改正などに迅速に対応してまいります。また、送迎バスの利便性が教習所の選択に際しての重要なポイントとなることを踏まえ、逐次送迎ルート網の見直しを行い、教習生の利便性を高める営業施策を引き続き実行してまいります。

 商事事業におきましては、東京都目黒区にて経営委託している飲食店「ピーターラビットガーデンカフェ」の営業成績が収益の中心となっておりますが、今後も経営委託先と情報を共有し、季節ごとのオリジナルメニューやキャラクターグッズ販売等、お客様のニーズに合った商品・サービスの提供に注力し、経営環境の変化に対応できる店舗作りを目指してまいります。

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