企業木村化工機東証スタンダード:6378】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

当社グループ(当社及び連結子会社)は、自社が得意とするプラント・エンジニアリングや喫緊の課題であるCО2削減に直結する省エネルギープロセス、材料技術(材料選定、腐食・防食技術、設備診断)を軸として、将来の市場環境を見据えた積極的な研究開発活動を展開しております。

これら研究開発には大学との共同研究や産学官連携事業の活用、ユーザーと密接に連携した技術開発を行うことが必要であり、中長期的なテーマに関しては各事業部の営業・技術部門、製造部門と連携しながら推進しております。その促進機関として、全社の開発テーマや新技術を対象とした総合開発委員会を設けております。また、短期的には、各事業部が日常的な用途開発を協力機関企業や開発部と連携しながら、中期経営計画の業務別施策の中で実施しています。

分野としては、脱炭素社会の実現や炭素循環に寄与する省エネルギー技術やバイオマス利活用技術、窒素循環型社会に貢献する環境リサイクル技術、その他、材料技術に関する技術開発を行っています。

 研究開発従事者は、各事業部技術部門を含めると約15名となり、これは総従業員数の約4%に当たります。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は144百万円であります。

 当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発状況及び研究開発費は次のとおりであります。

(1) エンジニアリング事業

①  省エネルギー設備

長年の経験に基づき、様々な角度からお客様の設備や工場を検証し、省エネルギー効率が高く、最小の設備投資費用で短期間にコスト回収が可能となる提案をしております。また、当社の強みは工場のプロセスに踏み込んだ提案ができることであり、具体的にはプロセスの蒸発濃縮工程や蒸留工程に最新式の高効率のヒートポンプや蒸気圧縮機を効果的に組み込んだ電化による画期的な省エネの提案を行っています。

②  水熱反応利用技術の普及と用途開発

広い分野に利用できる水熱反応技術について、有機物の高速加水分解、抽出操作、有機反応、無機物の改質、分野で納入実績があります。最近の傾向としては、非可食性バイオマスから有効成分を抽出して高付加価値製品へ転換する用途、また、無触媒での水和反応や無機材料の改質等の用途での市場展開を図っています。

③  膜分離・濃縮装置

分子の大きさで分離する膜分離・濃縮は、熱を使い相変化が必要な蒸発濃縮に比べ、画期的な省エネ効果を生み出すことが可能となります。この技術は環境、エネルギー、食品、水、医療・医薬等に直結した技術であり、ユーザーのプロセスラインや廃液処理に適用することで、省エネかつ、経済的に有価物の回収や分画などを行うことができます。さらに、当社の主力製品である蒸発濃縮装置や高効率のヒートポンプ式およびMVR式蒸留装置と組み合わせ、さらに競争力を向上させることが可能です。様々な分野で実績を積み重ねており、将来の省エネルギー設備の強力な武器にするべく、更なる技術開発に取り組んでおります。

④  高効率アンモニア回収装置

排水等に含まれる低濃度のアンモニア回収効率を飛躍的に向上させた設備の提案を行っております。現在、低濃度のアンモニア排水は環境基準以下に希釈して放出されるか分解処理されており、窒素資源として有効活用されていません。アンモニアは水素キャリアや発電の燃料として注目されております。当社はNEDOプロジェクト(脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム)に採択され、上述の膜分離技術や高効率アンモニア回収装置を組み合わせることで、窒素資源を高効率、かつ省エネで回収する技術の実用化開発に取り組んでおります。

⑤  その他

化学プラントで用いられる樹脂と金属等の異種材料の接着技術の施工性改善技術の開発に取り組んでおり、樹脂であるポリプロピレンを耐食材料、ガラス繊維強化プラスチックを強度部材とした異種材料の接着施工性の改善で成果を挙げております。更に耐食材料であるビニルエステル樹脂(KS樹脂)や耐熱塩ビと金属材との接着施工技術の改善や金属材の溶接品質、溶接能率向上のための改善にも鋭意取り組んでおります。

 上記に係る研究開発費は、53百万円であります。

(2) エネルギー・環境事業

①  モバイルフィルタシステム

地方自治体や電力会社等から外部電源不要で放射性物質を高効率で除去できる空気浄化システムの開発要望を受け、経済産業省の「原子力産業基盤強化事業補助金」を活用して新しいフィルタシステムを開発しております。本システムはスクラバ技術(特許取得済み)やその他の特有技術を組み込んでおり、コンパクトで高効率のためトラック1台に全ての機器を搭載できる車載型で、事故時にはどこにでも移動可能です。原子力施設向けの常設設備や地方自治体向けの緊急対策設備として販売を開始する予定です。

 上記に係る研究開発費は、 91百万円であります。

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