企業日本プラスト東証スタンダード:7291】「輸送用機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は、「常に誇り得る商品をつくり 顧客に奉仕し 社会に寄与する」を経営理念として、創業以来自動車部品業界での事業活動に取り組んでまいりました。経営理念に加えて、2024年3月期より新たに、企業パーパスとして「プラスチックテクノロジーで安全・快適な未来をつくる」を定めています。この企業パーパスには、当社は創業来、プラスチック加工技術で自動車ユーザーの方々へ安全で快適な室内空間をお届けしてきたという自負と、未来に向けてはプラスチックテクノロジーを活用したリサイクル技術・循環型資源の活用等を環境配慮に役立てつつ、自動車部品以外の新規事業領域にもチャレンジし、より多くのお客様に「安全・快適な未来」をお届けすることこそが当社の使命であるとの思いを込めています。今後、企業環境はますます厳しくなることが予想され、企業としての的確な舵取りが従来にも増して不可欠となる中で、当社はこれら経営理念と企業パーパスを不変の方向性として常に念頭に置き、経営に取り組んでまいります。

 また、2024年3月期より長期ビジョンを見直し、2048年を新たな目標年限とした「長期ビジョン2048」に刷新しています。2048年は当社の創業100周年にあたる年であり、長期ビジョン2048では創業100周年までに当社として到達を目指す、ありたき姿として、「すべてのステークホルダーから信頼・期待され、選ばれるオンリーワン企業へ」を掲げています。オンリーワン企業とは、競合他社と比較して突出した技術・独自の製品がある等、当社独自の強みをもって顧客にとって替えの効かない企業をイメージしたものです。長期ビジョン2048では、独自の強みで顧客から高い信頼・期待を勝ち取ることで、株主、取引先、金融機関、地域社会、従業員等、他のステークホルダーからも信頼・期待される魅力ある「オンリーワン企業」となることを当社の目指す方向性として定めており、またこれを念頭に2024年3月期から始まる第6次中期経営計画を策定しております。

(2) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題

2021年3月期からの第5次中期経営計画を振り返ると、1年目は新型コロナ対応、2年目は半導体影響等による収益悪化、3年目はロシア・ウクライナ情勢に起因する世界的混乱等、さまざまな外的要因の影響を受け、「SDGsへの貢献」を除く経営目標では苦戦する結果となりました。第6次中期経営計画の初年度となる2024年3月期は、現状からの脱却と下記の目標達成に向け、取り組みを加速してまいります。

① 第6次中期経営計画

 当社が身を置く自動車業界では、大きな変革期を迎え、利益創造構造の変化と、同業種に加え異業種からの参入による競争の激化が進み、さらに受注環境は厳しさを増しております。また、半導体供給不足やロシア・ウクライナ情勢の長期化による混乱等、第5次中期経営計画の収益悪化要因はその影響が当面は残存するものとみられ、引き続き困難な経営環境が継続することが予想されます。

 そのような中、当社は従来より取り組んできた経営基盤の強化により力を入れ、困難な状況下にあっても安定して利益を生み、成長できる企業体質の構築を目指し、2024年3月期からの3年間を計画期間とする第6次中期経営計画を策定しました。

 第6次中期経営計画 経営方針

a.基本方針

 効率化推進・成長投資を通じて経営基盤(人財・技術・財務)を強化し、企業価値の最大化をはかる。

b.経営目標

管理項目

目標値

品質

ゼロディフェクトのやり切り

収益

営業利益率3%

SDGs

CO2/廃材排出量削減

c.スローガン

Build-Up

d.重点施策

・品質保証体制・体質の強化

 ゼロディフェクト品質の追求に向け、品質保証制度の厳格化・機械による品質保証の強化等、体制・体質の両面での品質保証強化に取り組みます。

・技術開発力の強化

 自動化技術を始めとした新技術の開発、CASE時代に対応する次世代商品の開発、コア技術を活用した新事業の推進等に向け、成長投資を通じてリソースを拡充し開発力の強化を目指します。

・収益体質の強化

 製造ラインの自動化・省人化による生産ロスの削減、原価企画活動の強化による利益率の向上、有利子負債の削減等の活動を通じて、困難な状況下であっても確実に利益を確保できる体質への変革を目指します。

・人的資本の強化

 多様な人材が高い意欲をもって働くことのできる労働環境の構築を目的として、従業員エンゲージメントの強化に取り組みます。

・社会的責任の追及

 人命を守る事業を扱う企業として、また樹脂事業に携わる企業として、SDGsの目標達成に向け当社が取り組むべき課題を積極的に検討し、2030年の社会貢献領域での事業化を目指します。

② 主要な事業の経営環境、経営戦略及び対処すべき課題

・安全部品部門

 現在の自動車業界は、2極化の局面がさらに強まってきています。都市化が進む先進国ではぶつからない車、人が運転しない車、クリーンでエコな車が求められ、CASEに代表される次世代自動車の開発が加速度的に進んでいます。これに対し当社は、高度化する安全法規対応に加え、加速する“つながる車(コネクテッド)”化を受け、アラーム機能やセンシング機能を充実させ、外部からの情報を的確に“車から人へ”伝え、運転手の意思・判断を確実に“人から車へ”伝える情報伝達(HMI)デバイスとして、ハンドル、ドライバーエアバッグを中心に機能拡充をはかり、当社製品の必要性と重要性及び発展性を最大化した魅力ある商品を提案し続けます。

 一方、市場拡大が期待されるアセアン・アフリカ諸国等の新興国では、インフラ上の問題から従来型自動車の需要が大半を占め、高度化よりも廉価化が求められています。これに対し共通化、シンプル化を追求し、安全・安心を確保しつつ、リーズナブルで受け入れられやすい部品(価格)を提案し、自動車市場拡大に寄与していきます。

・樹脂部品部門

 自動車に対する要求は、単なる移動手段から、移動する居住空間へと大きく変化しています。ユーザーが求めるクオリティをいかに実現していくか、ニーズの変化をいち早くとらえタイムリーに提供していくか、更には市場のトレンドから次に来るニーズを予測し、新たなウェーブを作り出していくかを求められています。これに対し当社は、視覚、聴覚、嗅覚、触覚に対し、人間が感じる“快適”を当社の独自技術で数値化し、保有するあらゆる技術(樹脂成型技術、マグネシウム鋳造・アルミニウム鋳造技術、塗装技術、加飾技術、組み立て技術等)により、これを具現化していきます。

 また、両事業領域の融合により“安全で快適な居住空間”を提供し続けます。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。

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