企業兼大株主山陽特殊製鋼東証プライム:5481】「鉄鋼 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

当社グループでは、カーボンニュートラル(以下、CN)やグローバルな特殊鋼マーケットでの企業価値の更なる向上に向け、研究開発・品質競争力の強化による技術先進性の更なる拡大を推進しております。このため、商品開発、プロセス開発および基盤研究の機能を明確化するとともに、中長期の研究開発企画機能を強化することで、品質優位性とグローバル展開を見据えた高信頼性商品と新技術の迅速かつ継続的な創出を図ってまいります。また、2050年CNに向けた「エコプロセス」「エコプロダクト」の創出を念頭に、更なる市場の拡大が見込まれる「EV」「風力発電」「鉄道」「水素社会」等の分野での更なる高信頼性ニーズに応える技術の深化を追求しております。さらに、グループ会社間の連携による相乗効果の発現への取組みを加速させております。

 当社グループの研究開発は、当社「研究・開発センター」を中心に推進しており、当連結会計年度の研究開発費の総額は2,019百万円であります。

 セグメントごとの主要な研究課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。

(鋼材事業)

当事業に係る研究開発費は1,626百万円であります。

当事業では、風力発電、自動車、鉄道、環境・エネルギーなど、成長が期待される分野に投入する高機能商品の開発や、軸受用鋼、構造用鋼、ステンレス鋼および工具鋼など、主力製品の製造プロセスにDⅩを活用することによる品質・コスト競争力の強化、顧客プロセスでCNに貢献するエコプロダクトの開発等を推進しております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。

当社はCN社会に貢献できる高炭素鋼「TOUGHFIT™」(タフィット)を商品化いたしました。「TOUGHFIT™」は、合金成分と熱処理条件の最適化によって高炭素鋼の弱点とされていた“硬い一方で脆くなる”というトレードオフを克服し、高硬度と高靭性を併せ持つことに成功した革新的な高炭素鋼です。自動車や建設機械、産業機械の耐摩耗部品や動力伝達部品の素材として「TOUGHFIT™」を適用することで、硬化熱処理の簡素化や部品の小型軽量化を通じたCO2排出の削減に寄与します。当社は今後、「TOUGHFIT™」の多様な分野への展開を図り、CNを目指す需要家の皆様からのニーズにお応えしてまいります。

(粉末事業)

 当事業に係る研究開発費は360百万円であります。

 当事業では、今後成長が期待できる分野として、情報記録・処理関連製品、3Dプリンティング用粉末等を中心に新規製品開発を推進しております。当連結会計年度の主な成果は次のとおりであります。

当社は、3Dプリンタに適する各種合金粉末の製品群に「NOVASHAPE」の登録商標を取得し、当連結会計年度よりNOVASHAPEシリーズとしてPR活動を開始いたしました。2022年4月には人工歯科用材料のCoCrMoW合金において、国産粉末で初めて薬事承認を受けたことをプレスリリースし、「CCMS-W」として実用化を果たしました。3Dプリンタは従来の鋳造法による部品作製と比較し、ニアネット成形、複雑形状の作製、納期短縮が可能であることから様々な分野で利用が拡大しており、後工程の簡略化・省略およびCNにも貢献できる技術として注目されております。当社は今後も、NOVASHAPEシリーズのブランド化とともに、3Dプリンタに適した粉末の供給、開発を推進し、各種業界のニーズにお応えしてまいります。

(素形材事業)

 当事業に係る研究開発費は32百万円であります。

 当事業では、素形材における新規受注品に関する製造技術の開発、およびコスト競争力の強化を目的とし、最適金型の迅速設計技術やリングローリングの解析技術の確立、省人化に向けた製造技術の開発等を行っております。また、これらを通じ導き出した最適な製造工法は、製品のニアネットシェイプ化につながり、投入エネルギーのミニマム化によるCO2削減効果も期待できるものとなります。当連結会計年度の主な成果は、CAE解析技術を駆使した型鍛造品製造技術の確立や、同解析技術による熱処理の変形量予測による最適加工寸法の立案、リングローリング品の品質改善等であります。

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