企業兼大株主住江織物東証プライム:3501】「繊維製品 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループの研究開発部門では、「資源を未来へ」「K(健康)K(環境)R(リサイクル)+A(快適さ)」をキーワードとし、社会問題解決に貢献する価値を創造することで持続的成長を図る新たなビジネスモデルの構築を目指しております。そのためには、強みである繊維・樹脂製品の「高機能化技術」と「評価技術」を両輪として、シーズとなる新規・独自技術を生み出すことが重要であると考えております。

 技術・生産本部に属する技術開発センターならびに産業資材事業部門に属する開発センターを中心とし、関係各部署との密接な連携を取りながら研究開発を進めております。また生産部門である住江テクノ㈱が保有するオンリーワンの設備を活用し、生産技術にも磨きをかけてまいります。

 当連結会計年度においては、次に述べるものがあげられます。

(インテリア事業)

 新型コロナウイルス禍は収束へ向かっておりますが、抗菌・抗ウイルス加工商品への注目が引き続き集まっております。当社は各事業部門において、抗菌・抗ウイルス商品の強化を行っており、自社技術としての抗ウイルス加工技術を確立いたしました。まずはタイルカーペットにてこの新規抗ウイルス加工を展開し、カーテンなど他の内装材に対しても商品化を拡大していく予定であります。そして技術開発センター内に導入した抗菌試験装置及び評価技術も磨きをかけ、近い将来には抗ウイルス性能評価も自社で可能となる見通しであります。

(自動車・車両内装事業)

 自動車用のシート表皮材は、表皮材ごとに性能を確認する必要がありますが、一つの表皮材で幅広い意匠表現ができれば、試作工数の削減による開発コスト低減や、開発期間の短縮に寄与し、環境負荷も抑えることが可能となります。当社では、早くから加飾加工による高付加価値商品の開発に注力しており、2018年8月、刺繍加工によるシート材の受注が実現いたしました。天吊刺繍による凹凸加工は、高級インテリアソファーに用いられる手法でありますが、柔らかく高級感のある表現が認められ、受注に結び付きました。地厚感のあるカーシート生地でも、刺繍可能な生産効率の良い刺繍機を開発し、深い凹凸感が表現できるように裏材の設計も工夫し、客先の要望に対応いたしました。今後も新規のデザイン、エンボス加工など他の加飾表現との組み合わせで受注拡大を目指してまいります。加飾加工については、重要な位置付けとして、意匠性と機能性を兼ね備えた新しい商品の開発を進めてまいります。

 自動車シート表皮材としての合成皮革(PU/PVC)については、バイオ素材を使った開発に多く取り組んでおり、自動車メーカーに対して提案を行っております。また、機能性も求められることが多く、通気性能の高いPVCや、昇温防止機能のあるPU、PVCも新規に開発を行い、近日採用予定となっております。

(機能資材事業)

 自動車オーディオ用デッドニング材などに採用される「軽量・発泡制振シート」には制振性を持つ樹脂を使用しております。従来は1種類の樹脂を用いておりましたが、制振特性が異なる複数の樹脂を、各特性を残したまま配合できる技術を確立いたしました。これにより、振動源の温度帯や周波数帯などに応じた柔軟な調整が可能になり、使用環境により適した設計ができるようになる予定であります。現在は、この技術を活かして開発した「ブルピタ」などの新商材の展開に取り組んでおります。

  当社グループの強みの一つに、カーペットのバッキング(裏材)加工で培った樹脂加工技術があげられます。特に、安全性・環境性が高いオレフィン樹脂に造詣が深く、床表示フィルムや浴室内装製品などに用いられております。これらの製品にはさらなる高性能・高機能化が求められております。それに応えられるような樹脂を開発すべく、多様な評価装置を活用しながら、防滑性・防汚性・高賦形性・難燃性・高強度化・耐熱性など、あらゆる性能のバージョンアップを推進してまいります。

 また、当社グループの研究開発については、各セグメントに共通する基礎的研究であり特定のセグメントに関連付けができないため総額を記載することとし、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,073百万円(前連結会計年度比9.0%増)となっております。

PR
検索