企業兼大株主住友ベークライト東証プライム:4203】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社は、経営方針の一つとして、持続可能な世界を実現するために2015年に国連で採択されたSDGsについて、全社規模で必要な施策を推進しております。当連結会計年度の研究・開発においても、社会課題解決につながる顕在ニーズのみならず潜在ニーズにも応えていくために、3つの創生領域として掲げる「高集積デバイス」、「自動車・航空機」、「ヘルスケア」領域において、SDGsを意識したイノベーションによる競争優位性の高い革新的製品および技術の開発を推進しております。また、3R(リデュース、リユース、リサイクル)活動やカーボンニュートラルを目指した環境課題に研究・開発段階から取り組むと共に、LCA(ライフサイクルアセスメント)による環境影響評価ができる人材育成を推進しております。

 当社グループは、中長期的視野に立ち新製品およびそれに必要な要素技術の研究を担当する先端材料研究所およびバイオ・サイエンス研究所、生産技術開発を担当するコーポレートエンジニアリングセンター、全社のデータ駆動型の研究・開発を推進するMI推進プロジェクト、ならびに新製品の商品化および現製品の改良研究を担当する各製品別5研究所(情報通信材料研究所、HPP技術開発研究所、フィルム・シート研究所、産業機能性材料研究所、およびSBカワスミ株式会社の殿町メディカル研究所)、さらに光電気複合インターポーザ事業開発推進部、炭素材開発プロジェクトチーム、次世代電動アクスル事業化推進プロジェクトチーム、光回路材料開発プロジェクトチーム、電子調光デバイス開発推進プロジェクトチームという体制で、当社のコア事業分野である①半導体関連材料、②高機能プラスチック、③クオリティオブライフ関連製品における各マーケット動向に即座に対応すべく、研究・開発活動を進めております。

2022年1月1日に発足したMI推進プロジェクトが2022年度に本格的な活動を開始いたしました。MI技術を社内展開し、高機能性材料開発や製造条件の最適化といった従来手法では早期解決が困難であった課題に対して新規有望材料の発見や開発期間の短縮といった成果が得られています。さらに全社研究・開発データの統合管理基盤の構築とデータ科学のスキルを有する研究者の育成の取組を通じて、一層のR&D効率化や新製品創出力の向上を目指していきます。

 また、海外研究・開発拠点として、コーポレート部門は米国に研究・開発拠点、情報通信材料関係は中国、台湾、シンガポール、米国、ベルギーにオープンラボ機能を持った研究・開発拠点、高機能プラスチック関係は米国、カナダ、ベルギー、スペイン、中国、インドネシアに研究・開発拠点を設けており、国内組織と緊密な連携をとりながらグローバル市場のニーズに対応しております。

 また、新規事業・研究開発テーマを継続的かつ着実に創出できる組織を目指し、当社グループに適したイノベーションマネジメントシステムを構築、全社展開を開始いたしました。当社グループにとっての新規市場に関する情報の入手、適社性や競争優位性の判断、フィージビリティスタディを迅速に進めることで、新規事業への挑戦を続けています。

 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は11,582百万円であります。なお、この中には基礎研究等費用2,530百万円が含まれております。

 各セグメント別の研究・開発活動は次のとおりであります。

①半導体関連材料

 半導体封止用エポキシ樹脂成形材料、半導体用液状樹脂、半導体用感光性樹脂およびパッケージ基板用材料の開発に重点的に力を入れております。当連結会計年度は、「モーターステーター用エポキシ樹脂」、「車載向けTCU用封止材」、「2.5D 次世代ファンアウト型パッケージ用封止材」、「高熱伝導モールドアンダーフィル用封止材」、「パワー半導体用Si Bare向けAgシンタリングペースト」、「パワーデバイス向け感光性絶縁材料」、「次世代パッケージ用低CTEプリプレグ材料」を開発、上市しました。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、3,784百万円であります。

②高機能プラスチック

 高機能成形材料と精密成形技術を基盤技術として、自動車、電機部品用等の産業資材用樹脂、成形材料および成形品の開発を進めております。特に環境対応材料に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、「パワーモジュール用エポキシ樹脂注型材」、「機構部品用高強度フェノール樹脂成形材料」、「バッテリー用高絶縁不飽和ポリエステル樹脂成形材料」、「バイオマス原料を利用した環境配慮フェノール樹脂成形材料」、「環境対応コンミテータ用フェノール樹脂成形材料」、「バッテリー用難燃フェノール樹脂成形材料」、「車載ギア用速硬化フェノール樹脂」、「摩擦材用高耐熱フェノール樹脂」、「半導体用絶縁ポリマー」を開発、上市しました。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,779百万円であります。

③クオリティオブライフ関連製品

 医療機器・用具、バイオ関連製品、医薬・食品等各種包装用材料および建築材料を中心に開発を進めております。医療機器については特に低侵襲治療分野に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、「胃ろう用ボタン型カテーテル」、「内視鏡用針状高周波ナイフ」、「胆管狭窄治療用ステント非円筒型」、「胆管狭窄治療用ステント一方弁付き」、「ピロリ菌検査用胃液採取キット」、「頭頚部用能動マイクロカテーテル」、「再生医療用細胞培養容器」、「バイオマス原料使用医薬品包装用フィルム」、「紙板対応バリアスキンパックフィルム」、「樹脂封止工程用離型フィルム」、「超耐候ポリカーボネートシート」、「アイウェア用ハイコントラスト偏光板」、「新熱線カットポリカーボネートフィルム」を開発、上市しました。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、3,489百万円であります。

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