企業京都機械工具東証スタンダード:5966】「金属製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、社是「お互いに誠実でたゆまず前進し、軽くて強くて使いよい工具を創り、社会に貢献しよう」、社訓「信用・誠実・協調・創造・実行」を経営理念とし、品質・価格・納期の面において、お客様の要求に最大限お応えできる製品とサービスを提供することにより、企業の継続的発展を目指すとともに、法令を遵守し、安全・環境面においても地域をはじめとする社会に貢献できる企業グループを目指してまいります。

(2) 経営戦略等

 当社グループは、2022年度より2030年度を最終年度とするKTCグループ長期ビジョン「KTC vision 2030」を策定し、基本方針に「社会の期待を超えたツールで、人の能力を拡張し、世の中の安全を創り出す」を掲げております。2030年度までの9年間を3フェーズに分け、3年毎の中期経営計画を実行することにより長期ビジョンの達成を目指してまいります。

 フェーズ1となる2022年度から2024年度までの第1次中期経営計画につきましては、「つながる&見える化で、新たなモビリティ ファクトリー インフラを攻略する」を基本方針に、工具事業を核とした新たな成長戦略を展開することで、KTCグループ長期ビジョンの達成へとつなげてまいります。

 2024年3月期の連結会計年度におきましては、とくに成長戦略の主であるTRASAS戦略(工具のスマートビジネス戦略)の推進に向け、開発機能及びシステムインテグレーションサービスの強化により成長戦略を推進してまいります。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、本業での収益性を示す営業利益率を重要な指標として位置づけ、第1次中期経営計画の最終年度となる2024年度に営業利益率10%の達成を目標とし営業基盤の拡大による企業価値の継続的拡大に努めてまいります。

(4) 経営環境

 当社グループを取り巻く経営環境につきましては、ウィズコロナの下で経済活動の正常化に向けた動きが一段と進む一方、物価上昇や供給面での制約に加え、世界的な金融引き締めなどによる海外景気の下振れが懸念されながらも緩やかに持ち直していくことが予想されます。

 また、関連業界においては、少子高齢化や都市部への人口集中をはじめとした様々な社会問題の解決に向けた取り組みがさらに活発化すると考えられ、たとえば当社グループの主力である自動車業界では、「CASE(Connected:コネクティッド、Autonomous/Automated:自動化、Shared:シェアリング、Electric:電動化)」とくに自動運転の実用化やEV化の実現に向けた動きが加速すると見られます。さらに、より便利で効率的な移動を実現する仕組み「MaaS(Mobility as a Service)」の構築に向けた動きもあり、移動の自由の確保や地域活性化、交通事故削減、人手不足解消などへの貢献をねらい一部地域での社会実装も活発化しております。

 当社グループの主力である工具事業では、「もの」を主体とする製品事業から「こと」を提案するサービス事業への領域拡大を加速化し、お客様の多様化するニーズに対応してまいります。

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、第1次中期経営計画における3つの戦略方針(「今までの概念を覆す」「リーディングカンパニーの伝統を活かす」「あらたなチャンスに挑戦」)及びESG推進方針(「E 地球環境に徹底的に貢献する」「S あらゆるステークホルダーと共生する」「G 持続可能な信頼される企業であり続ける」)のもと、以下のような戦略課題に取り組んでまいります。

① 人ができることを増やしていくために進化するツールの提供

 当社グループは、お客様にとって最適な「軽くて、強くて、使いよい」ツールを環境の変化に適応した形で提供し続けます。たとえば、主力の自動車業界では、「CASE」による技術革新が進む一方でメカニックの高齢化や人材不足が深刻化するなど、作業現場のニーズはより多様化することが予測されます。これに対し、材料や構造・機構に関する技術を用いるなど、安全で使う人と環境にやさしいツールを進化させ続け、多様性を認め合う持続可能な社会の実現を目指してまいります。

② つながる工具とソフトウェア、サービスによる新たな価値の提供

 当社グループは、安全・安心に対する社会的要求の高まりにより統合的作業管理が進展することを見据え、「工具(ハードウエア)」「ソフトウェア」「サービス」の三要素で構成するツール「TRASASシリーズ」を展開しております。多種多様な作業現場で選ばれるツールとして、T&M「つながる&見える化」を実現するTRASAS製品のラインナップ拡充に努め、製造現場のIoT化に貢献し、作業者のトレーサビリティを確保することでより高いレベルの安全と新たな価値の提供を目指してまいります。

③ 「新・工具大進化」を支えるものづくりのIoT化の推進

 当社グループでは、「新・工具大進化」を支えるためのものづくり革新を進めており、人とロボットそれぞれの長所を活かした協働環境の運用を目指しております。具体的には、脱着作業などの単純な繰り返し作業は複数の加工設備に共用で使用可能な協働型ロボットが行い、人はより付加価値の高い作業へシフトいたします。さらに、協働型自走式ロボットを活用し、人と協働できる独自の少人化ラインの展開を目指すなど、「ものづくりの最適化」を図り生産性の向上を推進してまいります。

 また、当社グループのものづくり現場にて、作業管理システムなどの自社製品活用による改善事例を積み上げ、実体感ショールームとしてお客様に見ていただける環境の構築にも取り組んでまいります。

④ サステナビリティの深化(「ESG経営」及び「人材育成と職場環境整備」の推進)

 当社グループの事業活動を通じた社会課題への貢献に向け、ESGを軸としたサステナビリティへの取り組みを深化させてまいります。たとえば、気候変動の課題に対し、温室効果ガス排出量の削減に向けたエネルギーに関する取り組み(省エネルギー化や再生可能エネルギーの利用推進など)とコストダウンを両立させるなど、グループ全体の最適化を目指してまいります。

 また、事業を維持・向上、変革させる源泉は、人材であります。当社グループは、価値創出を担う人材育成に向け教育制度を充実させると共に、社会的潮流を汲み取った「働き方の新しいスタイル」を追求し、一人ひとりが快適で持続的に働きやすい職場環境を整備することで、KTCグループの成長を実現してまいります。

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