企業兼大株主京セラ東証プライム:6971】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当社が当連結会計年度末現在において判断したものです。

(1)経営の基本方針

 当社は、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という経営理念の追求のため、「人間として何が正しいか」を判断基準とした企業哲学である「京セラフィロソフィ」と、独自の経営管理システムである「アメーバ経営」の実践を通して、持続的な売上拡大と高い収益性の実現を目指しています。

(2)目標とする経営指標

 当社は、高成長・高収益企業の実現に向けて、売上高及び税引前利益の持続的な2桁成長を目指します。

(3)中長期的な経営戦略

  当社は、グループ内に有する様々な経営資源の活用により総合力を最大限に発揮し、外部との連携を強化することで、高成長・高収益企業の実現を目指しています。特に、「情報通信」、「自動車関連」、「環境・エネルギー」、「医療・ヘルスケア」市場を中心に既存事業の拡大及び新規事業の創出を図るとともに、収益性向上に向けて生産性倍増に取り組んでいます。

  さらに、成長加速に向けて組織の活性化を図るため、当社は2021年4月より、16ある事業部門・主要子会社を「コアコンポーネント」、「電子部品」、「ソリューション」の3つのレポーティングセグメントのもとに、管理部門を「コーポレート」に集約しました。また、それぞれに経営トップの権限を大幅に委譲した担当役員を新たに任命し、より迅速かつダイナミックな経営判断の実践に努めます。

(4)優先的に対処すべき課題

a. 既存事業の拡大及び新規事業の創出

  「情報通信」、「自動車関連」市場においては、引き続き5Gや半導体、ADAS(先進運転支援システム)関連向け製品の旺盛な需要が見込まれます。当社は、この事業機会を着実に捉え、既存事業の拡大を図るべく、積極的な設備投資を継続しています。特にセラミックパッケージやコンデンサ、水晶部品等の増産に向けて、国内外の生産拠点における量産設備や自動化ラインの導入、新棟建設等を進めます。

  また、中長期的な成長に向けて、社内外との連携を強化し、社会課題の解決に貢献する新規事業の創出に取り組んでいます。独自のAI技術等を活用したAI協働ロボット・システム事業への参入や、低炭素社会の実現に貢献する基幹材料である窒化ガリウム(GaN)デバイスの応用システム開発へ着手するとともに、太陽光発電システムを軸としたエネルギー事業や、人工関節事業で得たノウハウを活かした再生医療事業への展開等を進めています。今後、これらの新規事業の試験導入や実証実験等を進め、早期の収益貢献を図ります。

b. 生産性倍増

  当社は、AIやロボット、IoTを駆使した生産技術の開発を進め、生産性倍増に取り組んでいます。具体的には、クレイ型蓄電池の生産現場においてすべての工程をIoTによりデータで連携させ、生産ラインをAI制御により自律化させたスマートファクトリーの構築を進めています。今後、これらの自動化技術やシステムを各事業へ横展開し、グループ全体の生産性向上を図ります。

  また、コロナ禍において加速したリモートワークを一層活用し、営業や管理部門における更なる業務効率化を進めます。

c. ESG(環境・社会・ガバナンス)経営の推進

  当社は、持続的な企業運営に向けて、環境や社会課題への対応、並びにコーポレート・ガバナンスの強化に努めています。

  環境課題については、自社拠点への太陽光発電システムの設置等、再生可能エネルギーの活用による温室効果ガス排出量の削減等に取り組むとともに、長期環境目標の設定やTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示の充実化を進めています。

  社会面では、経営理念である「全従業員の物心両面の幸福」の実現に向けて、多様な人材が活躍できる職場環境や制度づくりに努めています。柔軟な勤務体系の整備に加え、新規アイデアやチャレンジを後押しする各種制度の導入等に取り組んでいます。

  コーポレート・ガバナンスについては、取締役会の経営の監督と執行の役割の一層の明確化及び実効性の向上に努めています。第67期定時株主総会(2021年6月開催)において、社外取締役比率を3分の1に向上させるとともに、新任の社外取締役として企業経営者を選任し、より高水準のコーポレート・ガバナンスの構築を図ります。

(5)経営環境

  当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、一部の販売網及び調達並びに供給において遅延等が生じましたが、経済活動の再開に伴い、これらの影響は徐々に緩和されました。また、オンラインでの商談の普及等もあり、受注活動も再開されました。

  一方で、5GやADAS関連市場向け製品等の旺盛な需要による世界的な半導体の不足や、米中貿易摩擦による部品受注への影響が生じました。

  これらの影響は引き続き注視が必要であり、事業への影響を最小限にとどめるため、当社は好需要製品の生産拡大や新規事業の創出並びに生産性の向上に努めます。

a販売網

  当社の製品やサービスは、当社営業員やグループの販売会社、または第三者である販売代理店を通じて世界各国で供給されています。当社は主要販売拠点に営業員や技術担当者等を配置し、顧客や販売代理店等に技術サポートや販売支援を行っています。このような多様な販売網を通じて当社製品の売上拡大が図られるとともに、優れた顧客サービスを提供

できるものと考えています。

  産業・自動車用部品セグメントにおいては、半導体産業をはじめとする各種産業機械市場や自動車関連市場向けに、直接販売に加え、販売代理店等を通じて部品、デバイス、機器等の幅広い製品を世界各国へ販売しています。また、近年当社グループに加わった空圧・電動工具事業では、小売店やインターネット等による販売も行っています。

  半導体関連部品セグメントでは、主に国内外のデバイスや部品、機器メーカーへ直接販売を行っています。

  電子デバイスセグメントについては、国内外のデバイスや機器メーカーへ直接販売を行うとともに、代理店販売も積極的に活用しています。

  コミュニケーションセグメントの携帯端末事業においては、日本及び米国の通信キャリア向けにスマートフォンや携帯電話を供給しています。また、自動車部品メーカーに対して車載用通信モジュールを供給するとともに、企業ユーザーやシステムインテグレーターに対して、各種IoTモジュールを提供しています。

  情報通信サービス事業については、一般企業や公共機関等向けにICT事業や経営コンサルティング事業を国内に加え中国等に展開するとともに、通信キャリアや無線機器ベンダー、太陽光発電事業者向けにエンジニアリング事業を主要市場である国内に加え、マレーシア等でも展開しています。

  さらに、拡大が続く5G関連市場において、様々な機器を5Gネットワークに接続するコネクティングデバイスやローカル5Gソリューション等の新製品、新事業の展開により、新たな顧客ニーズの獲得及び販売網の拡充を図っています。

  ドキュメントソリューションセグメントでは、長寿命で低ランニングコストを実現する自社ブランドのプリンターや複合機をはじめ、ドキュメント関連の経営課題を解決するドキュメントソリューションサービスを、37の販売拠点から140か国以上に広がる地域で、代理店経由や直接販売で提供しています。

  生活・環境セグメントのスマートエナジー事業においては、太陽光発電システムを直接販売のほか、販売子会社や代理店等を通じて国内外で販売しています。また、蓄電システムやエネルギーマネジメントシステムについては、国内の代理店やフランチャイズ店、ハウスメーカー経由で販売しています。エネルギーサービス事業は、協業先との合弁会社等を通じて展開しています。

  医療機器事業では、主に販売代理店を通じて人工関節や人工骨、人工歯根等を病院や歯科医院へ販売しています。

  宝飾・応用商品事業については、直営店や一般小売店に加え、インターネットを通じて宝飾品やセラミックナイフ等の応用商品を販売しています。

  なお、国内向け取引は円で、海外向け取引は様々な通貨で取引が行われますが、主な取引通貨は米ドルとユーロです。

b原材料調達及び供給状況

 当社は、事業活動を行う上で様々な原材料や部材を購入しています。当連結会計年度においては、生産計画に見合った原材料や部材を調達出来ました。

 当社の部品事業で使用する主な原材料には、アルミナやジルコニア、窒化珪素、ニッケル粉、エポキシ樹脂、タングステン等があります。また、機器・システム事業においては、基幹部品であるチップセットや液晶ディスプレイ等が主な仕入れ部材です。なお、当社は多岐にわたる製品を展開していることから、各事業で使用する部材や部品の一部はグループ内で調達しており、内製部品の中には、製品や機器の差別化に寄与する部品も含まれます。

  当社は、原材料や部材の調達においては複数社からの購買を基本方針としており、安定的かつ適正価格での調達に努めています。ただし、顧客による使用原材料の指定がある場合や、製品品質を維持するために必要な場合等、例外的に供給業者を限定する場合があります。

 これらの原材料や部材の購入価格は、需給状況や、原料や燃料の高騰等の影響、並びに、海外供給業者より外貨建てで購入する場合には為替レートの状況等により変動します。当社は多岐にわたる事業を有していることから、原材料や部材の調達に関してはグループ内の連携により価格交渉力の向上を図るとともに、原価低減等の内部改善により、各事業で原材料や部材の価格上昇を吸収するよう努めています。

 当社は、サプライヤーと積極的なコミュニケーションをはかり、相互信頼に基づくパートナーシップの構築に注力しています。平時においてはサプライヤーセミナーや懇親会を開催していますが、当連結会計年度はコロナ禍の現状に鑑み、国内外のサプライヤーとオンラインによる面談を積極的に行うことで、当社の調達活動への理解促進やパートナーシップの維持に努めました。

 また、人権・労働、環境保護などの社会的責任を果たしていくため、サプライヤーと一体となり、CSR活動の推進に取り組んでいます。災害発生時の速やかな事業復旧・継続に関するBCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)策定等、サプライチェーン全体で取り組まなければならないCSR課題に適切に対応するため、「京セラサプライチェーンCSR調達ガイドライン」を定め、本ガイドラインに基づきサプライヤーのCSR活動に関する取り組み状況の調査を行っています。詳細は、当社ホームページ(https://www.kyocera.co.jp/sustainability/social/supplier.html)をご参照ください。

c競合他社との競争優位性

  当社は事業強化に向け、M&Aや協業等、外部経営資源の積極的な活用に加え、2021年4月に実施した組織再編を通じ、迅速な経営判断や経営資源の有効活用等、既存組織の枠を越えたグループ内の更なるシナジー効果の追求に努めています。また、AIやロボットを活用した生産性の向上にも取り組んでおり、これらの施策を通じて競争力の強化を図っています。各事業における強みは次のとおりです。

(a)産業・自動車用部品

 当社は、創業以来、ファインセラミック材料及び製品の開発により、新市場の開拓に努めています。現在では、情報通信市場や半導体を含む産業機械市場等の幅広い市場向けに製品を供給しています。新市場開拓や外部との協業で培ってきたセラミック材料技術や製品デザイン力等のノウハウの蓄積が、顧客要求への対応を可能にする生産技術力に繋がっていると考えています。加えて、高い生産能力を有していることが競合他社との差別化要因であり、これによりグローバルサプライヤーとしての地位を確立しています。

 自動車部品事業においては、ファインセラミック技術を活用したパワートレイン向け部品で高シェアの製品を有しています。また、自動車の安全性向上のために搭載が増加している車載カメラについては、高解像度カメラや各種センサーカメラ等、新製品や新技術開発によりシェアの拡大を図っています。

 液晶ディスプレイ事業では、中小型サイズに特化し、車載用及び産業用を中心に展開しています。ヘッドアップディスプレイシステム等の高付加価値製品の開発に加え、医療用等の信頼性が求められる分野での新製品開発を通じ、一層の競争力の強化と事業拡大に努めています。

 機械工具事業においては、総合工具メーカーとして事業の拡大に努めています。金属加工に使用される切削工具事業については、世界的に多くの競合会社がありますが、当社は高い材料技術をベースに、顧客の生産性向上に寄与する多種多様な工作機械用切削工具を主に自動車関連市場に供給するとともに、航空機やエネルギー市場等の幅広い市場への製品展開を進めています。空圧・電動工具事業においては、積極的なM&Aにより製品ラインアップの拡充や販売網の強化を図るとともに、グループ内シナジーの追求により、さらなるコスト競争力の強化に取り組んでいます。

(b)半導体関連部品

 セラミック材料部品事業では、ファインセラミックに関する高度な開発力及び生産技術力、並びに供給能力を有しており、世界市場においてマーケットリーダーの地位を確立しています。競合会社は主に国内メーカーですが、当社の有する優れた経営資源を活用し、5G携帯電話端末や基地局、光通信、車載、医療、IoT関連市場等に向けて、幅広くセラミック材料部品の用途拡大を図っています。また、拡大する市場ニーズへの対応として積極的な増産体制を構築しており、高シェアの維持、向上に努めています。

 有機パッケージ及び基板事業においては、国内及びアジアメーカーが主な競合会社です。当社は、優れた電気特性や高い信頼性が求められるサーバーやルーターといった通信インフラ向けに使用される、ハイエンドのフリップチップパッケージやモジュール基板等の製品において主要サプライヤーの一社です。さらに、電装化が進む車載ADAS市場に対しては、これまで培ってきた設計技術等の技術力を活かし、小型で高信頼性を備えた製品展開を進め、事業競争力の強化を図っています。

(c)電子デバイス

 当社は、各種コンデンサや水晶部品、SAWデバイス、コネクタ、サーマルプリントヘッド及びインクジェットプリントヘッド、パワー半導体、各種センサーや無線通信用アンテナ等の幅広い製品を開発・製造しており、これらの充実した製品ラインアップにより、グローバルに多様な用途へ事業を展開しています。

  スマートフォン向けコンデンサや水晶部品、SAWデバイス、コネクタでは、小型・高機能等のニーズを捉えた最先端分野への製品展開に注力することで、主にハイエンドのスマートフォン向けでは主要サプライヤーの一社となっています。引き続き5G対応端末等の需要増が見込まれることから、新製品投入及び生産能力の拡大に取り組み、シェア拡大に努めています。また、当社の子会社であるAVX Corporationは、タンタルコンデンサ市場において一般産業、自動車、通信インフラ等の幅広い分野へ展開する当業界のリーダーであると同時に、研究開発や積極的なM&Aにより、製品ラインアップ及び事業領域、並びにシェアの拡大を図っています。当社は前連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)にAVX Corporationを完全子会社化し、両社の強みを活かしたシナジーの追求に取り組んでいます。中長期で成長が見込まれる電子部品市場において、より一層の競争力の強化を図ります。

 バーコードラベル印字等に使用されるサーマルプリントヘッドや、捺染印刷等の産業向けに使用されるインクジェットプリントヘッドにおいては、高いシェアを有しており、積極的な新製品の投入や用途拡大により、更なるシェアの向上に努めています。

(d)コミュニケーション

 通信機器事業においては、主に国内向けにスマートフォンやフィーチャーフォンを供給しています。主な競合会社は米国、アジア、並びに国内携帯電話メーカーです。当社は、防水・高耐久等の差別化を図った製品や、簡単ケータイから5G対応スマートフォン等の幅広い製品展開により、コンシューマ市場に加え、教育学習支援業や建設業等の法人向けの多様なユーザーニーズに対応しています。

 通信モジュール事業においては、通信技術の応用展開により、車載やIoT向けに事業領域の拡大を図っています。また、これまで培ってきた通信技術や国内の大手キャリアとの関係を活かし、ローカル5Gシステム等の新事業の展開が可能となっており、この点が当社の強みとなっています。

 情報通信サービス事業は、主に国内で事業を展開しています。アプリケーションやセキュリティソフト等を展開するICT事業では、AI、IoTの普及に加え、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に伴う多様なユーザーニーズに対応した製品の開発、供給を図っています。また、IoT 社会での無線通信ネットワークとしてニーズが高まっているLPWA(Low Power Wide Area、低消費電力広域ネットワーク)ネットワーク「Sigfox」を日本で唯一展開できる事業者としてライセンスを獲得したことで、国内LPWA通信サービス分野で主要な一社となっています。

(e)ドキュメントソリューション

 当レポーティングセグメントでは、プリンターや複合機、商業用インクジェットプリンターの製造・販売、及びドキュメントソリューションサービスの提供をグローバルに展開しており、競合は主に日本や米国の大手ドキュメント機器会社です。

 当社は、自社開発の長寿命感光体ドラムの搭載や低消費電力システム設計により、環境に配慮し、かつ低ランニングコストで差別化を実現した製品を提供しています。また、高画質かつ省エネルギーを追求したトナーの開発にも継続的に取り組んでおり、付加価値の向上に努めています。さらに、高速機から低速機まで幅広く製品ラインアップを拡充し、様々な顧客ニーズへの対応を進めています。同時に、製造ラインの自動化を推進することで、生産効率を向上させ、コスト競争力を高めています。

 新たに事業参入した商業用インクジェット事業では、高画質、高生産・高耐久かつ、多品種大量印刷ニーズにも対応し、印刷コストを低減する経済性に優れた製品を展開しています。

 また、ドキュメントソリューション事業の拡大により、一層の競争力の向上を図っています。モバイル機器とクラウド環境の連携等、お客様のニーズに対応した様々なアプリケーションソフトウェアを効果的に活用し、顧客ごとに最適なドキュメント環境を提供することで事業機会の拡大に取り組んでいます。さらに、積極的なM&AによりECM事業等を手掛ける企業をグループに加えたことで、ドキュメントソリューション事業の顧客への提供価値を一層高めています。

(f)生活・環境

 スマートエナジー事業においては、太陽電池パネルに加え、蓄電池や燃料電池、太陽光発電システム等、エネルギー関連製品を幅広く供給しています。今後の拡大が見込まれる脱炭素社会の実現に向けた自家消費需要を捉えるため、当社ではグループの経営資源やノウハウに加え、外部との協業を活用し、蓄電池やエネルギーマネジメントシステム等の開発を強化しています。また、次世代エネルギーマネジメントに関する実証実験への参画等により、トータルエネルギーソリューション事業の展開を積極的に進めています。特に、蓄電池については、世界初となるクレイ型リチウムイオン蓄電池の開発・製造に成功し、低コストで安全性の高い製品の量産に取り組んでいます。これら多様な製品ラインナップに加えて、長期間にわたるアフターサービスやメンテナンスの提供を可能とする強固な財務基盤を有している点も、当社の優位性となっています。

  医療機器事業では、人工関節や脊椎インプラント、人工歯根が主要製品です。主に国内市場で展開しており、国内メーカーとしてはトップクラスの競争力を有しています。製品の長寿命化を実現する表面処理技術や抗菌性を高める技術を付与した製品の展開により、競争力の一層の強化に努めています。また、M&Aを通じた米国市場への展開に加え、再生医療分野についても、外部機関との連携を通じ、低コストで安定的な製造が可能である他家間葉系幹細胞技術を、日本において独占的に活用する権利を取得する等、一層の事業拡大に努めています。

d主要市場の動向

  当社は、「情報通信」「自動車関連」「環境・エネルギー」「医療・ヘルスケア」の4つを重点市場と捉えています。

  「情報通信」については、引き続き5Gが市場をけん引するものと考えています。5G対応スマートフォンや基地局等の関連製品の需要増により、セラミックパッケージや有機パッケージに加え、セラミックコンデンサ、水晶部品、SAWデバイス、コネクタ等の電子部品の受注拡大が見込まれます。また、局所的に自営5G網を利用するローカル5Gの構築に向けた動きも活発化しており、これに向けたシステム・サービス事業の拡大を見込んでいます。

  「自動車関連」については、ADASや環境性向上に対するニーズの高まりが本年も想定されることから、当社が展開するカメラモジュールや通信モジュール、有機パッケージ、各種電子部品、LEDヘッドライト用部品等の需要が堅調に推移するものと予想しています。また、自動運転システムの取り組みとして、自動車の性能向上に加え、V2I路側機等、交通インフラ面での安全運転支援システムの技術や製品ニーズも見込まれます。

  「環境・エネルギー」については、当社スマートエナジー事業の主要市場である国内市場の需要は、電力固定価格買取制度(FIT)から脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの自家消費への移行が加速するものと予想しています。当社はこの需要に対し、太陽電池に加え、世界初となるクレイ型リチウムイオン蓄電池及びSOFC(Solid Oxide Fuel Cell、固体酸化物形燃料電池)の3つの電池を柱に、エネルギーマネジメントシステムの構築に努めています。また、再生可能エネルギーを軸にした効率的なエネルギー利用に向けて、バーチャルパワープラント(VPP)や地域エネルギーマネジメントシステム等のインフラ構築に向けた取り組みも進んでおり、中期的に、機器だけでなく、各種システムやサービスまで含めたニーズの拡大が予想されます。

  「医療・ヘルスケア」における当社主要製品は人工関節製品です。高齢化社会に向けてこれらの需要は、今後、さらに高まるものと予想しています。当社は、国内の人工関節市場では国内メーカーでシェアNO.1であり、医療関係者より高い信頼を得ています。これらの強みを活かし、今後はマーケットボリュームの大きい海外市場への展開を進めます。さらに、再生医療やモバイルヘルスケア関連の需要も見込まれることから、当社は、外部機関とも連携し、各種プロジェクトへの参画や新規事業の創造に取り組んでいます。

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