企業兼大株主三菱鉛筆東証プライム:7976】「その他製品 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループの研究開発活動は、「最高の品質こそ 最大のサービス」の社是のもと、筆記具及びその周辺商品等における新製品の開発と品質向上、安全性の確保、環境問題への対応を目的としております。また筆記具以外の分野にもこれらの成果を広く応用展開することも積極的に進めております。

 なお、当連結会計年度における研究開発費は3,678百万円でした。このうち3,603百万円は筆記具及び筆記具周辺商品事業に係るものであります。以下は筆記具及び筆記具周辺商品の主な研究開発活動及び成果であります。

(1)筆記具事業

①「芯が回ってトガり続けるシャープ」の『クルトガ』シリーズより、エンジン改良&グリップ搭載でより筆記に集中できる「クルトガ 新スタンダードモデル」を新発売しました。

「クルトガ 新スタンダードモデル」は、学生の日々の勉強をサポートできるよう、2008年に発売された初代スタンダードモデルからさらに進化した新モデルです。クルトガは筆記動作を回転方向に変換することで芯を回転させる機構を搭載しています。その効果により、芯が均一に摩耗してトガり続けるため、ずっと細い文字を書き続けられ、ノートもスッキリします。本製品は、筆記動作を回転方向に変換させることによるペン先のブレを軽減できるように「クルトガエンジン」を改良し進化させました。筆記時にブレを感じにくいため、より書きやすく、「もっと集中」を実現しました。また、初代スタンダードモデルには無かった長時間筆記に適したグリップを新たに搭載しています。ペン先側に広がっている形状にすることで、指に馴染み、握りやすい最適設計を目指しました。デザインも一新し、シンプルなワントーンデザインが学びに寄り添い、勉強に集中できる1本に仕上げました。

②シャープ替芯「ユニ」から段ボール素材パッケージ(業界初)を新発売しました。シャープ替芯「ユニ」は、こすれにくくノートや手を汚さない密着芯と、シンプルで使いやすいケースデザインが特長のシャープ替芯で、2021年の発売以降学生を中心にご好評いただいております。

 シャープ替芯は使い捨てのプラスチック製ケースが現在の主流です。メインユーザーである学生から「まだきれいなケースを捨てるのがもったいない」「0.3mm芯は減りやすいからすぐに空ケースがたまる」「環境にもっと配慮した使い方はないか」などの声が聞かれるようになりました。社会情勢としてもサステナブルなものづくり、消費行動への関心が高まっています。既存ケースの利便性を活かしながら、シャープ替芯における新しいサステナビリティの形を模索するなかで、洗剤等で普及している詰替方式を参考に当商品を開発しました。

 段ボール素材のサステナブルな詰替用パッケージは、厚さ4mmのスリムな段ボール板材にシャープ芯を収容し、段ボール素材のナチュラルな風合いを生かしたデザインに仕上げています。芯を封緘するシールも紙素材のため、ご使用後は資源ごみ(古紙・段ボール)としてお出しいただくことで回収・再利用されます。詰替方式だけでなく、パッケージ素材も環境に配慮した商品です。この取組は、レンゴー株式会社との共同開発により実現しました。段ボールはリサイクルの仕組みが確立されており、古紙利用率が90%以上と極めて高く“リサイクルの優等生”と呼ばれています。ライフサイクル全体でのCO2排出量も少なく環境負荷の低い優れた包装資材です。当商品では、段ボール板材の断面の穴に直接シャープ芯を収容し、詰替用パッケージとして活用するアイデアを具現化しました。

③新開発の特殊な芯で、小学校の新しい学習方法(タブレット授業)に対応した、濃く書けてタブレット授業でも見やすい「ユニ タブレット授業えんぴつ」を発売しました。

 小学校の新しい学習方法である、タブレット授業は、ノートに書いた文字をタブレットで撮影し、スクリーンや電子黒板へ投影して授業を行います。タブレット授業は増加しており、子供たちの学習をサポートできる鉛筆を開発しました。

「ユニ タブレット授業えんぴつ」の新開発の芯は、同じ2Bの硬度でも従来品より濃くはっきりとした文字をノートに書くことができます。描線は濃くはっきりとしていますが、消しゴムでの消え方は従来鉛筆と同等です。さらに、黒鉛筆芯特有の反射を抑え、明るい照明の下でも視認性が高いことが特徴です。濃くはっきりとした文字は撮影した際に撮影者の影に影響されずしっかりと視認することができます。また反射の少ない文字は、ノートの端の文字まで反射せずにしっかりと写すことができるためタブレットによるカメラ撮影に慣れていないお子様でも簡単に視認性の高い画像を撮影することができます。タブレットを用いた授業内でスピーディーに意見の交換が可能になり、これによって自分の意見や考えがしっかりと他者へ共有できるようになります。

(2)筆記具周辺商品事業

①化粧品事業

 筆記具のインク流出機構設計を応用し、お客様の使い勝手の良い化粧品アイテムの開発を行っております。リキッドアイライナー、固形アイライナー、毛染めは、筆記具で培った超微粒子顔料分散技術、インク配合技術、鉛筆製造技術や容器設計技術を応用することにより、国内・海外の化粧品業界から高い評価を受けております。

②産業資材事業

 筆記具の開発を通してこれまで培ってきた「分散」、「焼成(カーボン)」、「微細加工」、「容器設計」など当社独自のコア技術を活用し将来成長領域での新規事業開発に取り組んでおります。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やカーボンナノチューブ(CNT)など機能性材料の分散液や重合性ナノ粒子、音響整合層や電極材料などのカーボン製品及び定量吐出など精密機構を備えた特殊容器などを開発、エレクトロニクス、ウェルネス、モビリティなど様々な分野へ幅広く提案しています。特に最近では電池材料向けのニーズが高まっており、当社技術の筆記具以外の分野への横展開・新規事業開拓を積極的に進めています。

PR
検索