企業兼大株主三菱マテリアル東証プライム:5711】「非鉄金属 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当連結会計年度の研究開発活動は、基本的には各事業の基幹となる分野の研究開発を当社単独あるいはグループ会社と連携をとりながら行い、各社固有の事業及びユーザーニーズに応える研究開発についてはそれぞれが単独で行っております。研究開発戦略としては、各セグメントと戦略本社ものづくり・R&D戦略部が協力して、新製品・新技術・新事業創出を通じて、持続的な企業価値向上を実現してまいります。その中で、中期経営戦略2030では、未来を見据えた素材・材料開発、事業競争力強化に向けた新製品・新技術の創出、産官学連携による研究開発成果の早期実現を基本方針として、資源循環、脱炭素、半導体関連、モビリティの4つの注力分野を中心に、循環をデザインするサステナブルなマテリアルを提供して行きます。

 なお、研究開発費の総額は、9,676百万円であります。

 セグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。

(1)高機能製品

 銅加工事業の研究開発は、当社のイノベーションセンター及び銅加工事業本部技術部銅加工開発センターを中心として、堺工場や若松製作所、三宝製作所と連携のもと、基盤技術の強化や製造プロセスの改善、新規銅合金の開発等をテーマに研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・端子コネクター用銅合金及び高性能無酸素銅の開発と量産化

・各種シミュレーション技術の開発と応用(鋳造/加工/組織制御)

・環境調和型新合金の開発と量産化

・ROX素材を生かしたプロセスと商品開発

(※ROX:SCR法により製造される無酸素銅荒引銅線)

 電子材料事業の研究開発は、当社のイノベーションセンター、三田工場、セラミックス工場、四日市工場、及びグループ会社である三菱電線工業株式会社、三菱マテリアル電子化成株式会社において機能材料、電子デバイス、多結晶シリコン、シール、化成品各分野の開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・自動車及び次世代自動車向け電子材料部材・部品の開発

・エレクトロニクス向け電子材料部材・部品の開発

・半導体向け電子材料部材・部品の開発

 研究開発費の金額は、2,252百万円であります。

(2)加工事業

 当社のイノベーションセンター、筑波製作所、岐阜製作所、明石製作所、及びグループ会社である日本新金属株式会社、MMCリョウテック株式会社、株式会社MOLDINOを中心に研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・工具材料である超硬合金・サーメット・CBN焼結体の材料開発、工具用硬質皮膜の技術開発

・刃先交換式切削工具、超硬ドリル・エンドミルの設計及び開発

・精密工具、微細加工用工具の開発、IT市場向け超精密耐摩耗工具、鉱山・都市開発工具の開発

・超硬工具の主原料であるタングステンカーバイド粉の開発

・廃超硬工具スクラップからタングステンを回収・分離するリサイクル技術の研究開発

 研究開発費の金額は、302百万円であります。

(3)金属事業

 金属事業の研究開発は、ディビジョンラボである鉱業技術研究所とグループ会社を含む各拠点との緊密な連携が主体となって、イノベーションセンターから分析技術の支援を受けつつ、時間価値を重視して取り組んでおります。クリーンな銅精鉱の安定調達とリサイクルの高収益化とを目指して、資源技術と製錬技術の融合によって環境にやさしいプロセスの研究開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・鉱山投資案件参画機会拡大のための各種技術開発

・製錬・リサイクル事業におけるマテリアルフロー最適化のための各種技術開発

・資源・製錬プロセスの基盤強化のための各種技術開発

 研究開発費の金額は、330百万円であります。

(4)環境・エネルギー事業

 当社の環境・エネルギー事業(那珂エネルギー開発研究所等を含む)においては、環境・エネルギー関連(地熱等)に関する技術開発を行っており、主な内容は次のとおりであります。

・澄川地熱地域における地熱貯留層モデルの精緻化

・LIBからのCo、Niの湿式回収技術

 研究開発費の金額は、585百万円であります。

(5)その他の事業

 各セグメントにおける研究開発以外に、戦略本社ものづくり・R&D戦略部は、当社グループの事業競争力強化・新事業創出のため、世界基準の、顧客から信頼される強固な研究開発基盤を構築し、研究開発から量産化(事業化)まで、完結できる組織を目指しています。その研究開発に取り組むイノベーションセンターでは、金属、粉体、薄膜、ナノ、樹脂複合などの部材から、加工、接合、成膜、めっき、分離精製のプロセス、当社グループに共通するコンピュータ解析、分析評価、生産技術、ものづくり、システムまで、これら基盤技術の強化・革新を図り、4つの注力分野を中心にテーマを推進しています。主なテーマは以下のとおりであります。

・工場から排出される二酸化炭素の回収・利用

・半導体関連用途の柔らかい伝熱パテ製品

・耐熱性と柔軟性を併せ持つ金属ゴム材料

・耐火プラスチック製品

・世界最高水準の高強度高耐熱性無酸素銅MOFC-HR

・インクジェット印刷用銅ナノ粒子含有インク

 研究開発費の金額は、6,204百万円であります。

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