企業兼大株主リンナイ東証プライム:5947】「金属製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 戦略・事業を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な項目を以下に記載します。

 当社グループでは、社長を委員長とする「リスク管理委員会」にて事業活動における様々なリスク項目を抽出して「影響度・発生頻度」にて重要性を評価し「重要リスク一覧表」として明確化することからグループ内統制を図っております。また、項目毎に主管部門も設定し、日常の維持・改善活動を推進しております。

1.市場の環境と状況

1)住設機器メーカーとしての市場リスク

 当社グループが事業展開するガス機器を中心とした熱エネルギー機器市場について、国内は既に成熟化しており、数社が競合しております。更には、昨今の電力・ガス販売の自由化に伴うパートナーの変化及びインターネット直販の拡大等により流通は大きな変革期にあります。一方、海外市場は、当社グループ売上の50%規模まで成長し、今後は中国、アメリカの生産・販売拡大や中南米、アフリカ等への新規市場開拓も急務となっております。このような国内外の状況を踏まえ、以下を事業全体のリスクとして認識しております。

  (1)新製品開発と販売戦略の不成功による、売上・利益の減少、投資の未回収

  (2)新規市場開拓の不成功、新規事業の不成功

 上記リスクが顕在化した場合は、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

2)法規制・政策・制度等の変更によるリスク

 当社グループは、世界各国で現地の法令、規制及び政策に従い事業を遂行しておりますが、これらが変更された場合や見解の相違があった場合及び、予測不能な新たな法令・規制が設けられた場合は、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

2.経営に関するリスク

1)製品及びサービス品質

 当社グループは、「品質こそ我らが命」を原点思想として、ゼロディフェクト(不良ゼロ)を目標に「熱エネルギー機器」を提供しております。当社社員はその精神の元、各国毎の製品安全の規格を準拠して商品開発し、独自の品質基準で製造・販売・サービス活動を行っています。しかしながら、不具合の発生等、以下を品質に係るリスクとして認識しております。

  (1)重大事故や多発故障発生時のリコールによる費用損失

  (2)製品・部品の不具合点検と交換による損失

  (3)サービス、CS対応の不具合による社会的信用の失墜、ブランド価値の低下

 上記リスクが顕在化した場合は、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

2)原材料及び部品の調達と物流

 当社グループは、製品の生産において複数の取引先から原材料や部品を調達しています。各社とは密接な情報交換と技術連携を行う中、安定的調達に努めておりますが、以下を製造に係るリスクとして認識しております。

  (1)原材料価格(鉄鋼、銅、真鍮、アルミ)の高騰による製造原価の上昇、利益の減少

  (2)取引先の倒産や事故、能力不足による部品調達の遅延、当社主要ラインの停止

  (3)物流倉庫及びトラックの不足、海運船便の不足による費用アップ、利益減少

  (4)サプライヤーにおける人権リスク(強制労働・児童労働、紛争鉱物など)により社会的信用の失墜、ブランド価値の低下

 上記リスクが顕在化した場合は、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

2021年度は新型コロナウイルス感染症の拡大や世界的な電子部品等の供給不足により、部品調達が困難となり、さらに、物流においても海外での船便不足や費用高騰などもありましたが、在庫量の見直しおよび調達・輸送ルートの多様化、製品設計の変更による部品の共通化などの対策を実施しました。

 これにより、2022年度においては、全社を挙げた生産強化により、下期にかけて受注残は解消傾向となり、商品供給の正常化へと向かっております。

 一方で、原材料費や物流費をはじめ、部品調達コストが上昇しており、生産性の向上や合理化によるコストダウンなど上昇分を吸収しきれない状況となり、2022年度においては、4月に価格改定を実施しましたが、その後における想定以上の原材料費の高騰・物流費や事業活動に関わるエネルギー費も上昇したことにより、厨房機器、空調機器については、2023年5月より再度の価格改定を実施しました。また、給湯機器においても2023年7月より、再度の価格改定を予定しております。

 また、サプライヤーの人権リスクにおいては、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき定めた「リンナイ人権方針」に則り、事業活動による人権への負の影響を特定・評価し、そのリスクを防止または軽減するため、継続的な人権デュー・ディリジェンスを実施します。

2022年度は、取引先に対してCSRアンケートへの回答を要請しており、その回収・分析は2023年度を予定しております。CSRアンケートで課題が見つかった場合には、是正に向けた働きかけを行い、必要に応じて購入先に対し、現場確認やヒアリング等の監査を実施します。

3)知的財産権の侵害

 当社グループは、商品の生産・販売面で重要と思われる地域において、商標・特許・意匠などを出願し、知的財産権の保護に努めております。しかしながら、当社グループ各社の知的財産権を侵害する可能性のある第三者の商品や類似商品を完全には排除できない状況にあり、以下を知的財産に係るリスクとして認識しております。

  (1)第三者によるコピー商品や類似品の生産販売により売上減少、ブランド価値の低下

  (2)第三者から知的財産権の侵害を追及され裁判敗訴による損害賠償、商品の販売停止

 上記リスクが顕在化した場合は、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

3.人材に関するリスク

1)人材の確保・育成

 当社グループは、メーカーとしての企業間競争を勝ち抜くために、新商品を創造する専門技術に精通したエンジニア人材及び、組織運営や経営戦略を企画推進するマネジメント人材の確保・育成を着実に行う必要があります。また、少子高齢化が更に進む将来を鑑み、以下を人材に係るリスクと認識し、中長期を見据えた計画的な採用と育成を行っております。

  (1)優秀なエンジニアの確保及び育成計画未達成による新製品開発力の減退

  (2)優秀なマネジメント人材の確保及び育成計画未達成による事業の縮小

  (3)製造・営業・サービスにおける従業員の絶対数不足による需給計画の未達成

 当社グループは、上記リスクが顕在化した場合は、事業展開、業績成長見通しにおいて悪影響を及ぼす可能性があります。

2)コンプライアンス

 当社グループは、コンプライアンスを「社員の行動規範」の最上に位置付け、「倫理綱領」にまとめ社員に配布し、教育および定期的な唱和による意識定着を図っております。そして、以下のリスクの存在を認識し、職場教育の徹底と社風の醸成を推進しております。

  (1)カルテル(独禁法違反)による課徴金、下請法違反による違反金

  (2)輸出管理(外為法)違反による罰金と輸出業務の停止

  (3)社員の犯罪や道路交通法違反による社名公開と社会的信用の失墜

 当社グループは、これらの「法令及び企業倫理や社会的規範に反する行動等」が発生した場合には、対応に要する直接的費用にとどまらず社会的信用の失墜から、経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。

4.海外事業展開に関するリスク

 当社グループは、アジア・北米・オセアニア等に、子会社を保有しておりますが、これら海外市場への事業進出には、以下のリスクが存在していることを認識しております。

  (1)政策、法令、規則、税制の一方的な変更による、操業停止、移転、事業縮小、損失

  (2)テロ・戦争・紛争などの要因での社会的混乱による操業停止(撤退)、事業縮小

  (3)出向者及び家族の病気、誘拐、事故事件、風土病感染による救済費用、風評被害

  (4)社会的共通資本(インフラ)の未整備による機会損失、損害

 上記リスクが顕在化した場合は、将来展開や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

5.為替の変動に関するリスク

 当社グループは、連結で海外の売上高が50%を超えておりますが、売上・費用・資産・負債の項目は円換算されており、現地通貨の価値変動以上に換算時の為替レートが影響を受ける可能性があります。また、一般に他の通貨に対する円高(特に当社グループの売上の重要部分を占めるUSドル、人民元に対する円高)は、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響を及ぼします。よって、以下を為替の変動リスクとして認識しております。

  (1)予想を超える為替変動による利益の減少

  (2)海外子会社の円通貨換算の影響による利益の減少

 当社グループは、将来の為替相場変動リスクの回避を目的として、通常の営業過程における輸出入取引に係る為替変動リスクに対して、為替予約によるリスクヘッジも行っておりますが、完全に回避できる保証はなく、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

6.ITに関するリスク

 当社グループは、効率的な業務遂行のためITシステムを利用しておりますが、システムの高度化・複雑化によって利便性が向上する一方で、以下をITに係るリスクとして認識しております。

  (1)個人情報(お客様、従業員)の漏洩による補償及び訴訟

  (2)社外秘情報の漏洩による事業への損害、社会的信頼性の失墜と取引額縮小

  (3)サイバー攻撃、ハッカー、ウイルスによるシステム破壊や情報漏洩による損失

  (4)システム障害による業務の停止及び需給納期の未達成

 当社グループはこのようなリスクに対して専門部門(情報セキュリティ対策室)を設けて、ハード面ではサイバー攻撃に備えた対策の実施、ソフト面では通信の監視、社内規程充実や社内教育などのリスク回避策を講じておりますが、上記のリスクが顕在化した場合は、経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。

7.自然災害、事故等によるリスク

 当社グループは、地震・風水害等の自然災害、火災爆発等の事故を以下の様にリスクとして位置付け、BCPや災害・事故発生時対応規程、社員の安否確認システム構築などを準備しています。

  (1)大規模自然災害による事業所機能の停止、サプライチェーンの分断

  (2)火災爆発による事業所閉鎖、生産及び出荷の遅延

 上記リスクが顕在化した場合は、直接的な復旧費用にとどまらず社会的信用の失墜から、経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。

8.感染症に関するリスク

 当社グループは、新型コロナウイルス感染症などの重大な感染症が流行した場合、生産・販売活動が停止することとなり、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は以下を感染症リスクとして認識しています。

  (1)感染症の蔓延により、自社製品の生産・販売活動の停止による売上減少

  (2)パンデミックによる世界的景気後退の影響により当社製品の販売減少

  (3)同影響による得意先・仕入先の休業や倒産により生産数や売上の減少

 当社グループは、このような事態を回避すべく早期の対策本部設置により社内統制を図るとともに国や自治体の方針・政策等に従って対応を進めます。

9.環境に関するリスク

 全世界における地球温暖化に対する危機感の高まりを受け、日本政府および関連業界で脱炭素社会の実現(カーボンニュートラル)に向けての動きが加速しております。これにより、将来的に化石燃料を使用する製品の製造・販売が規制・禁止されるおそれがあり、経営成績や財務状態に多大なる悪影響を及ぼす可能性があります。

 これに伴い、化石燃料を主エネルギーとする家庭用機器を中心に製造・販売する当社グループは、脱炭素社会の実現に向け、2050年にCOの排出量ゼロを目指す「RIM 2050」を定めております。商品の製造・輸送時だけでなく、商品使用・廃棄に至るまでの商品ライフサイクル全ての過程においてCOの排出量ゼロを目指して取り組んでまいります。

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