企業マルサンアイ名証メイン:2551】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 近年、植物由来原料を主体としたプラントベースフードの需要が増え始めています。ブームの背景には、環境問題や食糧問題に対する意識の高まり、コロナ禍で家庭での調理機会が増えたことによる、食生活の見直しや健康志向の高まりがあります。このような潮流の中で、当社はブランドステートメント「大地のおいしさから、新しい幸せを。」が表すように、大地の恵みから生み出される、おいしくて健康的であり、環境にもやさしい植物由来の食物をお客様の食卓にお届けします。それによって、新しい時代の、新しい食生活による幸せをお客様に提供してまいります。

 高齢化社会においては、健康寿命延伸のためのフレイル対策が不可欠となっております。フレイルの予防には栄養と運動が有用とされており、栄養面からのアプローチとして、豆乳に含まれる大豆たんぱく質やイソフラボン等の栄養機能成分が筋肉減弱を抑制する効果について、高齢者を対象とした豆乳摂取試験を実施しております。又、地域や社会の健康増進の取り組みを支援する活動も推進しております。

 みそや豆乳及び発酵豆乳の機能、豆乳の加工特性、おからの有効活用等については、7大学2公共機関と共同研究を実施しており、これらの研究情報につきましては、学会発表、論文投稿等を行うとともに、随時ホームページ等で情報提供を進めております。

「健康で明るい生活へのお手伝い」という企業理念のもと、これらの活動に関するお客様への情報提供を充実させるため、当社ホームページの「研究開発だより」にて、学会発表情報や商品の健康情報、技術情報の追加等を随時行っております。

 当連結会計年度における研究開発費は、122,859千円(前連結会計年度比19.5%減)でありました。
 セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

(1) みそ事業

1996年発売のロングセラー商品「味の饗宴 無添加生」は、2022年9月に大幅なリニューアルを行いました。開発に3年の月日をかけ、麹歩合を従来の2倍となる15割に変更したほか、麹菌の種類や熟成方法を変更することで、コクと旨みはしっかりと残しながらも、トレンドに合う、白くて甘い味噌へリニューアルしました。その結果、2023年3月に放映された人気テレビ番組で生みそランキング1位を獲得し、消費者からも大変ご好評をいただいております。ブランド商品としての位置づけを確立し、今後も市場シェアの拡大を目指してまいります。

NHK大河ドラマ「どうする家康」の放送を機に、豆みそ造りの本場「三河」で300日以上かけてじっくり熟成した豆みそに、鰹と昆布だしを合わせた格調高い赤だしみそ「家康」及び「即席赤だし家康6食」を発売しました。

 鮮度ボトルを使用した液状みそ「だし香る鮮度みそ」シリーズでは、甘酒の甘みとコクにより、減塩ながらも満足感のある味わいが特長の「だし香る鮮度みそPREMIUM 減塩あま麹」を発売しました。

(2) 豆乳飲料事業

 豆乳飲料事業では、豆乳及び豆乳加工品の技術改良により、味の改良や製品の賞味期間の延長を行いました。又、原料大豆の育種や厳選、豆乳の物性改善や製造技術等の加工適性について、様々な視点から研究を進めております。

 大豆の育成の段階から関係機関と共同開発した、青臭みや苦味が少ない国産プレミアム大豆「るりさやか」を使用した「ひとつ上の豆乳」シリーズでは、2023年3月に「ひとつ上の豆乳 豆乳飲料あまおう」を発売し、ご好評いただきました。又、同年9月に発売した「ひとつ上の豆乳 豆乳飲料和栗」は、手ごろなのに高級感のある味わいという点が評価され、食品展示会の新商品グランプリで総合1位を受賞しました。他社には真似ができないオンリーワンの大豆を使用した「ひとつ上の豆乳」シリーズは、当社の重点商品のひとつとして、今後もシェア拡大に注力してまいります。

「第3のミルク」分野では、既存商品であるアーモンドミルクやオーツミルクの新フレーバーや、新たな植物性ミルクの開発も進めてまいります。

(3) その他食品事業

 豆乳を植物性乳酸菌で発酵させた「豆乳グルト」は、大学との共同研究において、乳酸菌が生成する粘性多糖産生遺伝子を発見したため、今後は粘性のメカニズムや免疫機能、腸内フローラへの影響等について研究を進めてまいります。なお、子会社の株式会社匠美に「豆乳グルト」の製造ラインを新設し、研究開発と製造現場が結びつきやすくなったことから、発酵技術力の向上や新たな展開が期待できるようになりました。

 また、豆乳製造の過程で排出される生おからの有効活用のため、飼料や肥料としての利用のみならず、フードテックとして、新たな食品の開発を模索しております。大学機関やスタートアップ企業と連携し、アップサイクルの取組みを進めてまいります。

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