企業ダイニック東証スタンダード:3551】「繊維製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、「技術の優位性」「人の和」を経営理念とし、「For The Customer」を経営姿勢、営業姿勢の基盤に置き、経営環境の変化にスピーディーに反応し、進化することを心がけ、ステークホルダー(株主、お客様、お取引先、社員)にとって価値ある企業グループであり続けるために、積極的に社業の拡大、成長に努め、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、安定配当が可能な収益を確保して企業価値を高め、株主価値の最大化を図ることを重要な経営課題としております。
 具体的には、事業の収益力を示す売上高経常利益率を連結ベースで5%以上の水準を確保し、新たに自己資本利益率(ROE)を経営指標とし、企業価値の向上に努めてまいります。

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループでは2023年3月、従来の「中期経営目標」に代わるものとして、「中期経営計画SOLID FOUNDATION2026」を策定し、開示しました。

 同中期計画では、2026年3月期に連結ベース売上高経常利益率4.9%、自己資本利益率(ROE)5.8%を目標に掲げ、収益性の改善を進めてまいります。非財務部門については、特に気候変動への対応、人材投資、CSR対応、BCP対応を進め、サステナブルな社会構築に貢献してまいります。

 具体的な戦略は下記のとおりです。

①事業部門

 印刷情報関連事業は、食品包材向け熱転写リボンと有機ELデバイス用高性能乾燥剤を伸ばし、品質表示用ラベルではリネンサプライ用途を強化すること等により、収益の拡大を図ります。

 住生活環境関連事業は、住宅関連製品・工業用途関連製品・車輌内装天井材・吸音材等の採算改善を図り、特に衣料関連製品は抜本的な見直しを行い、収益の改善を図ります。

 包材関連事業は、新たな機能や新たなマーケットへの展開を図りながら、蓋材全般の採算を改善してまいります。

②技術開発部門

 開発テーマとして、「環境対応に関するもの」「ニッチな市場で展開しているもの」「抗ウイルス・抗菌に関するもの」を継続してまいります。

 また、コンデンサー用途、センサー用途、導電性塗料、発熱体、吸熱体、電磁波遮蔽材など炭素素材やシリコン素材の加工をベースとした情報関連製品の開発や、軽量化、リサイクル可能製品、減プラスチック、省エネ商品、CO2削減効果のある材料検討など、既存分野や既存商品における環境対応商品への改良・開発に注力します。

③非財務部門

a. 気候変動への対応

 当社企業活動起源CO2排出量を減少させるために選択可能な手段、TCFDやTNFDの取組み方法、当社製品製造に関わる最終処分量を削減する手段を検討してまいります。

b. 人材投資

 経済産業省による「健康経営優良法人」認定を満たす取組みを行い、女性従業員比率を向上させ、管理職登用を推進し、海外拠点の人材育成等戦略的な人材育成のための制度を導入します。

c. CSR対応

 調達方針を策定し、サプライチェーンへの展開・協同を通じて社会的責任を果たします。

d. BCP対応

「緊急災害時対応マニュアル」及び首都圏で都市直下型地震が発生した場合のルール・体制を見直し、これに沿った予行演習を行います。

(4) 会社の対処すべき課題

わが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着きを見せ、マスク着用などの行動制限が緩和され社会活動が正常化し、景気回復の兆しが見えてまいりました。その一方で、ウクライナ情勢も依然予断を許さず、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。

 当社グループを取り巻く環境におきましても、原油価格は依然高い水準で推移し、原材料及び燃料価格の高騰が収益に影響を及ぼすことが懸念されます。

 このような状況下、「中期経営計画SOLID FOUNDATION2026」を策定し、販売の強化・採算の改善・開発の強化と非財務項目に着実に取り組むことで、さらなる企業価値の向上を図ってまいります。

 また、コーポレートガバナンスの強化に積極的に取り組み、企業の社会的責任を果たすとともに、内部統制の維持・向上、リスク管理体制の強化を継続的に進め、透明性の高い経営体制の下で、株主をはじめとするステークホルダーの皆様に対する経営責任と説明責任を果たしてまいります。

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