企業兼大株主ゼリア新薬工業東証プライム:4559】「医薬品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「健康づくりは幸せづくり」を基本に、総合健康企業として、クオリティ・オブ・ライフの向上に貢献するため、国際的な医療ニーズに応えた医薬品やセルフメディケーションを指向したコンシューマーヘルスケア製品の研究開発、製造販売に取り組んでおります。

 また、社会規範と行動規範を遵守し、企業活動すべてにおいて、さらには供給する製品すべてにおいて、ベスト・クオリティを追求し、信頼と期待に応えるべく健全経営に努めてまいります。

(2)経営戦略等

 当社グループの特徴は、医療用医薬品事業とコンシューマーヘルスケア事業によるバランスのとれた経営です。

2つのコア事業がそれぞれの強みを活かして収益に貢献することが、持続的な成長をもたらしています。さらにこの安定的な経営基盤が、次の成長のためのM&Aや、多額の費用と長い年月を要する新薬の開発・上市を可能にしています。

 得意分野に集中的に経営資源を投入する戦略で、効率的に事業を拡大し、それぞれの事業分野で独自の地位を築いています。医療用医薬品事業では、研究開発から販売まで消化器系領域に特化して、上部から下部消化管領域までラインアップするとともに、研究開発においては、消化器系領域に続く領域として癌を選定し、これらに特化することで国際競争力の強化を図っています。コンシューマーヘルスケア事業では、セルフメディケーション(セルフケア)に貢献する独創的な製品開発に注力しています。

 さらに、売上・利益に貢献し、シナジーが得られることを目指したM&Aやアライアンスによるグローバル展開も進めています。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営指標については、連結売上高及び海外売上高比率を重視しております。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 新型コロナウイルス感染拡大の影響からは回復基調にあるとはいえ、エネルギー・原材料価格の高騰や物流コストの上昇、急激な円安の進行などは今後の企業収益に多大な影響を与えるものと考えられます。さらに、医療用医薬品におきましては、薬価制度の見直しや後発医薬品の使用促進などによる医療費抑制策が従来にも増して強力に推進されており、国内市場は成長の鈍化が不可避であると考えられます。またOTC医薬品におきましても、市場競争の激化に加え、インバウンド需要の回復には時間を要すると考えられることから、今後とも厳しい経営環境が続くものと思われます。

 このような状況のもと、当社グループは2023年度を起点とした3カ年の第11次中期経営計画(2023年度~2025年度)の初年度をスタートさせました。

 当社グループは第11次中期経営計画の3年間において、グローバル展開のさらなる加速、「車の両輪」である医療用医薬品事業とコンシューマーヘルスケア事業の事業拡大と収益性の改善、財務体質の強化を通じて、ゼリアグループの持続的な発展と企業価値向上を果たすとともに、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。また、グループの事業基盤の強化・拡充に資するM&Aやアライアンスにも引き続き積極的に取り組んでいく方針としております。これらの活動を通じ、「連結売上高900億円」をはじめとした経営目標の達成を目指してまいります。

 医療用医薬品事業におきましては、引き続き国内外での消化器領域におけるプレゼンスの向上に努めてまいります。「アサコール」につきましては、海外における1600mg製剤の販売国の拡大などを通じ、市場シェアの拡大を図ってまいります。「ディフィクリア」につきましては、欧州の感染症診療ガイドラインで第一選択薬として推奨されており、今後も欧州地域を中心に需要の拡大が見込まれます。また、国内におきましても2023年4月より「ダフクリア」の製造販売承認を承継し、当社での販売を開始したことから、国内外ともに営業リソースを集中させ、売上の伸長を図ってまいります。「エントコート」につきましては、欧州の一部の国で発売された後発医薬品の影響を、営業戦略・リソースの最適化などにより最小限にとどめてまいります。また、国内における「フェインジェクト」の市場構築に引き続き注力し、医療用医薬品事業の業容の拡大と収益性の改善を図ってまいります。

 コンシューマーヘルスケア事業におきましては、生活者の行動様式の変化やニーズに沿った販売促進活動、製品特性をより明確に訴求した広告宣伝活動などに注力し、主力製品群である「ヘパリーゼ群」や「コンドロイチン群」、「ウィズワン群」の売上拡大を図ってまいります。また、新たな販売チャネルの開拓や主力製品に次ぐ製品群の育成に注力してまいります。2022年10月発売のローヤルゼリーを有効成分として配合した滋養強壮保健剤「ハイゼリー顆粒EX」や、歯周病・口臭対策用薬用歯みがき「マスデント群」、2023年4月より第2類医薬品へ移行したことで取扱店舗の増加が見込まれる月経前症候群(PMS)治療薬「プレフェミン」をはじめとする西洋ハーブ製剤など、特長ある製品群の市場認知度向上を図ってまいります。また、化粧品事業につきましては、SNSなどのWEB広告の強化により「イオナ」ブランドの市場浸透をさらに推進し、同事業をコンシューマーヘルスケア事業の柱の1つとして育成してまいります。

 グローバル展開におきましては、引き続き海外子会社3社を軸として、欧州およびアジア地域における事業拡大に一層注力してまいります。欧州におきましては、新たに欧州事業本部を設置し、欧州子会社との連携を強化することにより、欧州事業の継続的な発展と市場拡大を図ってまいります。また、成長著しいアジア地域におきましては、ベトナムの子会社であるPharmaceutical Joint Stock Company of February 3rd (以下「F.T.Pharma」)を早期に成長軌道に乗せるとともに、アセアン各国への展開を視野に入れて、ベトナムで新工場の建設を進めており、新規事業の開始に向けた準備に注力しております。さらには、OTC医薬品・健康食品についてもアジア地域における事業展開の準備を進めており、これらの活動によりアジア事業を欧州事業とともに当社グループのグローバル展開の柱に成長させてまいります。また、自社オリジナル品である「アコファイド」につきましては、2023年5月にF.T.Pharmaがベトナムにおける製造販売承認申請を実施済みで、承認・販売に向けた準備を進めております。さらには、既にMeiji Seika ファルマ株式会社およびFAES FARMA,S.A.に導出済みの地域(インドネシア・タイおよびメキシコを含む中南米12カ国)における未承認国での承認取得の促進を支援するとともに、販売地域の拡大に向けて、新たなライセンス活動にも注力し、製品価値の向上を図ってまいります。

 研究開発におきましては、Tillotts Pharma AGとの連携によるグローバル開発体制のもと、国内外における新薬開発を着実に進めてまいります。「Z-100」につきましては、非臨床研究を進めるとともに、特定臨床研究への支援などを通じて、新たな臨床試験の開始に向けた活動を加速してまいります。また、製品価値を向上させる活動を強力に実行すべく、ライフサイクルマネジメントの取り組みに注力するとともに、医師主導の臨床研究についても積極的に支援してまいります。さらに、市場ニーズに沿ったコンシューマーヘルスケア製品の開発に迅速かつ積極的に取り組んでまいります。

 さらには、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を進め、企業理念ならびにサステナビリティ基本方針に則った経営を実行していくことで、グループ経営の信頼性を一層高める努力を継続するとともに、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。

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