企業サンケン電気東証プライム:6707】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは事業ドメインを「Power Electronics」と定め、この分野において一段上の企業像を目指すべく研究開発活動を進めております。基本方針としては、エコ・省エネ、グリーンエネルギー市場を核とした成長戦略の実現及び技術マーケティングの確立と効率的な開発マネジメントによる新製品開発の促進を掲げ、連結子会社にも研究開発部門を有し、グループを挙げて研究開発に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発費の総額は売上高の11.99%に当たる27,024百万円であります。
 

 半導体デバイス事業においては、製品開発における技術マーケティングの導入により成長市場へのシフトを担う製品開発に注力するとともに、共通コンセプトによる設計改革、業務改革を推進し開発スピードのアップを図っております。また、成長著しい新興国向けの汎用品の製品開発にも積極的に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発の主な成果は次のものがあります。

・現行品に比べ大幅にノイズ特性を改善し、多様なアプリケーション対応が可能な産業機器向けモータドライバIPM SAM212M10BF1を開発

・従来のGen.2構造に対しセルの微細化、N drift層と基板の低抵抗化により、単位面積当たりのオン抵抗を2.5mΩcm2に低減し、チップサイズを約24%縮小、高耐圧・高効率の材料SiC(シリコンカーバイド)を用いた第三世代(Gen.3)1200V SiC-MOSFETを開発。

・トレンチ設計、不活性領域の外周構造及びSub層を見直すことで、低IRを維持したまま低VF化とプロセス工程削減を可能にした第二世代(Gen2)トレンチSBDを開発。

・車載ADAS用デジタルPMIC「MD6801」を用い、オフセット誤差並びに温特誤差を補正する手法をアナログ制御電源及びデジタル制御電源ともに構築し、高精度な電源システムを開発。

・外部抵抗のみで変更可能な定電流制御機能と駆動電流の急速遮断機能を有し、高電圧、大電流用途のコンタクタの制御回路に最適なxEV高圧バッテリー用コンタクタドライバLS1908を開発。

・Webカメラを用いたオンライン会議で使用するLED光源の分光強度分布による顔の印象に与える影響について検証し、光源開発を行う。

・高電流密度化したFS-IGBTを搭載し高効率化を実現、放熱経路を見直し、DCB基板を採用することで放熱性を維持しつつ小型化、端子数と端子配置を最適化し、小型化と端子間絶縁性を両立させた高圧三相モータドライバIC SIM2-151を開発。

・IPM用途に特化し、従来のプレーナ型MOSFETと比較して低オン抵抗化を行いつつ、スイッチング時のノイズ発生を抑えた新SJ-MOSFET構造のS2J-MOSFET(Soft Super Junction MOSFET)を開発。

・出力スイッチング素子、プリドライバ、制限抵抗付きブートストラップダイオード及び温度検出用サーミスタを1パッケージとした、車載高圧補機システムの三相モータの駆動に最適な三相ブラシレスモータ用ドライバ SAM265M50AA1を開発。

・臨界モードのPFC制御とLLCタイプの電流共振制御を内蔵しており、小型で高効率、かつ低ノイズな電源を提供、小型SSOP24パッケージに電流共振外れ検出機能など豊富な保護機能を集約し、安全性に優れた高品質な電源を容易に設計できる臨界モードPFC内蔵LLC共振電源用IC SSC4S913を開発。

・低VF特性により低損失を実現、低IR化により高い熱暴走限界温度を確保し、熱設計が容易、汎用性の高いリード挿入パッケージであるTO-220Fを採用したスイッチング電源2次側整流ダイオード FMESシリーズを開発。

・紫外成分を抑え、展示物を変色させにくい効果が期待でき、高い演色性が求められるタスクライト、美術館、博物館などの照明機器の光源にも使用可能な超高演色LEDデバイス SEP1AQ1L92LL / SEP1AQ1L92SSを開発。

 なお、SiCデバイスに関しては、2023年度のNEDO先導研究プログラムで『SiCスマートパワーIC技術の研究開発』が産業技術研究所との共同提案で採択されました。本研究内で、現状Si製のゲートドライバーをSiC化することで、SiCモジュールの高速・高信頼性化を検討する計画です。

GaNデバイスに関しては、NEDO基盤技術研究促進事業で得られたGaN on Si技術を活かし、横型HEMTデバイスのカスタム製品を少量出荷中です。並行して、GaN基板を用いた縦型デバイスの検討を、名古屋大学中心に進められているGaNコンソーシアムに参画し行っております。

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