企業兼大株主サムコ東証プライム:6387】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は「企業の永続的な発展を追究し、適正な利益を確保することにより、企業を取巻く利害関係者と共に成
長する企業を目指して、薄膜技術で世界の産業科学に貢献する。」ことを経営理念とし、

①社員の創造性を重視し、常に独創的な薄膜技術を世界の市場に送る。

②直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する。

③事業が社会に果たす役割を積極的に認識し、高い付加価値を目標とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする。

 を経営方針に掲げ、事業を展開しております。

(2)目標とする経営指標

 当社は中期的にも収益力の高い企業であり続けようと考えております。装置製造原価率(装置製造原価/販売価格)50%未満としながら売上高を拡大していくことにより売上高営業利益率20%以上を目指しております。売上高の拡大のため、研究開発機市場と生産機市場のそれぞれに対応した製品の拡販に努めるとともに、中期的には海外売上高比率を50%以上に引き上げる方針であります。

(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題等

 今後の経営環境につきましては、国内経済は緩やかな回復を続けるとみられるものの、ウクライナ情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりによる資源・穀物価格の変動や、米欧の経済・物価情勢と金融・為替市場の動向、中国の景気減速等、予断を許さない状況が続くことが予想されます。その一方で、当社の主たる事業領域である化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットでは、DX(デジタルトランスフォーメーション)、自動運転、電気自動車、AI(人工知能)、ロボット、量子コンピューター等の技術革新の進展に伴い、関連企業は設備投資に対して積極的な姿勢を示しております。

 このような中にあって、当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」という経営理念のもと、研究開発型企業として成長してきた高度な技術力に更に磨きをかけると同時に、蓄積した技術を生産機市場で活かすことで、事業規模の拡大を図っております。加えて、当社のコアテクノロジーである「薄膜技術」は医療、バイオ、環境といったライフサイエンス及びエネルギー分野に活かすことが可能であり、中期的には当社の新規事業、新分野として成長させることを目指し、積極的に事業を展開してまいります。

 こうした状況を踏まえ、中期経営計画 第44期~第46期(2022年8月1日~2025年7月31日)において、次の7つの課題に取り組んでまいります。

① クラスターツールシステムの拡販

 クラスターツールシステムとは、搬送プラットフォームを中心に複数の反応室を接続できる量産用のシステムであり、エッチング工程向けに2021年12月に販売を開始いたしました。非シリコン分野の材料加工のリーディングカンパニーである当社は、本システムを拡販し量産機市場で複数のトップシェア商品を持つことにより、飛躍的な業容の拡大を目指します。

 第44期においては、クラスターツールシステムを1社に販売し、各種生産データの収集及び装置・ソフトのブラッシュアップを図りました。第45期においては、デモ実験用の装置の設置に合わせてクラスター営業の専任体制を発足させるとともに、本システムの生産拠点及び販売・デモ実験の体制を整備いたします。

② 海外販売の拡大

 当社の事業を成長軌道に乗せるため、成長期待の高い海外への事業展開を積極的に行っております。引き続き現地の営業・サービス人員を強化するとともに、本社からのサポート体制を充実させ、海外市場の開拓を図ってまいります。北米、台湾、中国、韓国の既存主要顧客との繋がりを維持、強化しながら、欧州、インド等の新たなマーケットの確立により、海外売上高比率50%以上を目指してまいります。

③ 生産体制の拡充

 売上高の増加に対応し、生産体制の拡充を行います。

 当社の生産に関しては、自社の企画設計により協力会社に製造を委託し、製品出荷前に調整、性能・品質検査を行い販売しております。生産量の拡大に伴い、出荷前検査の自社工場スペースの拡大と、新規協力会社の開拓及び既存協力会社の活用を進めてまいります。

④ 成膜装置販売の強化

2020年7月に第2生産技術棟内に開設した成膜装置(CVD装置、ALD装置等)のデモルームの活用によりプロセス開発を強化し、国内外企業からのサンプルのデモ処理や、大学・研究機関・企業など社外との共同研究により、顧客との連携を拡大していく計画であります。

⑤ 新規事業の立ち上げ

 現在の製品群であるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置を新たな事業領域へ展開し、新規事業として業績へ寄与させることを目指しております。具体的には、第38期よりヘルスケア分野へ進出し、医療分野における滅菌装置の開発、及び医療計測分野におけるヘルスケアチップの加工装置の開発・販売を行っております。

 また、新たなマーケット開拓のため、本社ナノ薄膜開発センター、米国オプトフィルムス研究所での研究開発、国内外の大学や各種クラスターとの共同研究の継続により、薄膜事業に関連する新規事業を創出し、成長を加速させてまいります。

⑥ 更なる成長に向けた人材育成・活用

 当社にとって最大の資産は人材であります。当社の人材が更に成長していくこと、新たな人材に加わってもらうことが当社の企業価値を決定し、成長の大きな原動力となります。当社は社員の育成に当たり、その行動指針として“勇気・創造・勤勉”を掲げ、創業者である辻理会長の人材育成、登用についての考え方を集約した「人材育成方針」と、それを達成するための「社内環境整備方針」を、当社ホームページ上にサステナビリティ情報として掲載し、その実践により経営理念の実現を図っております。

⑦ 社内環境対策(サムコ環境方針)への取り組み強化

 中期経営計画の経営課題として、社内環境対策(サムコ環境方針)への取り組み強化を掲げ、2022年8月には、代表取締役社長を委員長とする「ESG委員会」を立ち上げております。取締役会は同委員会の活動報告を受け、当社の気候変動に関するリスク・機会及びこれに対する対策の状況を把握し、それによる財務への影響や中長期経営計画への影響、更なる環境負荷低減への取り組み等に対する検討を行っております。なお、「サステナビリティへの取り組み」及び「気候変動への対応(TCFD宣言に基づく情報開示)」については、当社ホームページ上にその内容を開示しております。

 株主、取引先、従業員等のステークホルダーにとって魅力ある企業を目指し、成長力と収益力の向上を図り、適切な利益配分により企業価値の向上を目指してまいります。

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