企業エノモト東証プライム:6928】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、その経営理念である『経営の中心は人であり、健全なものづくりを通じて、豊かな社会の実現に貢献する。』を礎として、絶えず顧客に信頼される製品を提供し、新製品の開発を行い、この事業を通じて会社の繁栄と社会の発展の一致を期すことを目指しております。また、取引先及び従業員などのステークホルダーの信頼と理解を基礎とし、協力的気風を培い総力を結集して、企業としての安定性、成長性、収益性を高めることを重視しており、激しい国際競争が深まる中、いかなる事態にも迅速に対応でき得る強固な経営基盤を確立し、企業価値の最大化を目指し鋭意努力する所存であります。

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは2021年度から2023年度までの中期経営計画を策定し、経営の質的向上とイノベーションに基づく企業価値の最大化に向けて全従業員の力を結集させることで、経営重点指標と定めている連結ベースでの営業利益率とROEの目標達成を目指しております。目標のうち営業利益率は8%以上、ROEについては9%以上の確保を数値目標としておりますが、策定当時に想定していなかった急激な外部環境の変化を受け、計画を延期し2024年度から2026年度までの次期中期経営計画期間中の達成を目指しております。

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、2021年度から2030年度の10年間に当社グループの事業運営の指針となる、長期経営ビジョン『金型の技術で未来を創る ~より小さく より速く 最先端の技術で暮らしとビジネスのベストパートナーを目指す~』を掲げました。

 これは当社グループのコア技術である金型加工の更なる高みを目指すと共に、そこから派生した新規技術を組み合わせ、最先端デバイスの開発と発展に常に寄与する、最も信頼されるビジネスパートナーであり続けるという指針を示したものです。

(4) 経営環境

 当社グループを取り巻く事業環境は新型コロナウイルス感染症の影響による世界経済の混乱は概ね収束しましたが、ロシア・ウクライナ情勢などの海外情勢に起因するエネルギー及び金属資源の高騰や為替相場の変動は、引き続き生産活動及び業績へ影響を与えるものと考えられます。しかしながら、電子部品業界はDX推進に伴う5G社会やIoTを支えるデータセンター及び基地局等の情報処理関連施設の建設や、GXの推進をしていく上でパワーマネージメントの重要性が再確認され、従前以上にパワー半導体への注目が集まるなど、多くの要素により力強い追い風を受けており、足下は調整局面にありながらも中長期的には成長の途上にあると考えられます。

 また、以前より主力の一つとなっている情報通信機器向け部品の需要はウェアラブル端末向け部品を中心としてDX推進やメタバース技術の普及に向けた市場成長の途上にあり、足下の調整局面を今年の後半に脱するものと見込んでおります。

 自動車向け部品については自動運転技術や電動化の進行による部品点数の増加から需要は高い水準にありますが、半導体及び原材料などの供給不安が緩和されたことから堅調に推移していくものと見込まれます。

 このような環境下、当社グループは品質改善と製造コスト低減を目的とした製造工程の自動化・効率化とスマートファクトリーの実現に向けた取り組みをさらに力強く推進し、当社の強みである金属と樹脂の精密複合加工技術をベースとして過去の枠組みにとらわれない新たな顧客の開拓を積極的に行い、全社一丸となって売上及び収益力の向上に努めております。

(5) 会社の対処すべき課題

 当社グループが対処すべき課題としては、下記の6点であると認識しております。

① 成長分野への投資と収益力強化

 当社グループは、金属と樹脂の精密複合加工技術を強みとし、現状においても世界最小クラスの部品加工を実現していますが、今後も既存の技術を最大限に生かし常に最先端のデバイスの普及に寄与するほか、従前の事業のカテゴリーにとらわれず蓄積された技術力や生産能力及び品質管理能力を生かせる分野への進出とその準備について、積極的な投資を実施いたします。

② 職人技の発掘及び伝承と自動化の相乗効果による金型技術の進化

 当社に蓄積されている技術は貴重な経営資源であるものの、個人の経験や感覚に委ねられている部分も多くあることから、それらを客観的に分析しデジタルデータ化を進めることで技術の伝承と工程の自動化を促進し、金型技術の新たなステージへの進化を目指して参ります。

③ スマートファクトリーによる経営資源の最適化

 自動化・効率化・省人化は従前より取り組んで参りました製造工程改革のテーマであり、津軽工場はスマートファクトリーをコンセプトとして、先進的な自動化システムの導入を進めております。将来的にはコンセプトの他拠点への展開を計画しており、経営資源の効率的な活用を推進いたします。

④ 財務基盤の強化

 当社は経営資源の効率化により棚卸資産の圧縮と遊休等不動産の処分を進め、生み出したキャッシュフローで成長投資の実施と安定的な配当を行い、企業価値の最大化を図って参ります。

⑤ 人財育成と働き方改革

 当社グループの経営理念にもありますとおり『経営の中心は人』であり、培ってきた技術力の継承と発展を担う、特に若い世代の技術者の確保と育成は恒久的な課題です。国内外を問わずより幅広い人財の確保を図るとともに、中長期的視点に基づいた教育により人財育成を行っております。また従業員の能力や要望を正確に把握することで最善のワークライフバランスの実現を目指し、各個人が能力を最大限に発揮できる職場づくりに努めて参ります。

⑥ 環境への取組み

 当社グループは経営理念のとおり社会の豊かさや持続性を支える存在であり続けることを目指しており、事業活動における環境負荷の低減とそれを支える分野への参画は永続的な課題であると認識しています。新たな取り組みとしては、サステナビリティ推進室を中心に中期環境計画の策定と推進を行い、その達成に向けて全社を挙げて積極的に取り組んで参ります。

 また、当社グループは、長期経営ビジョン達成のための施策として期間を3段階に分け、2021年度から2023年度の3ケ年を第1段階と位置付けております。

 その最終年度にあたる2023年度の経営重点テーマとしては『自責』を掲げました。

 これは直面した問題に対して失敗を含めた事実を真摯に受け入れ、そこから学んだ事は何か、そして次により大きな成功を得るためにすべきことは何かを自問自答し、自ら解決策を考え出す事で自己成長に繋げていくという決意を端的に表したものであります。

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